大阪市平野区長吉川辺|築20年サイディングの柄を残してクリヤー塗装|艶の出方と10年後の見え方


「この石みたいな模様が気に入って、この家に決めたんです。だから、変えたくないんです」
大阪市平野区長吉川辺のお宅で、現地調査のときにそう言われました。壁は窯業系サイディング。表面に御影石のような細かい粒模様が入った、20年前に選ばれたデザインです。近くで見ると白と黒とグレーの粒が散っていて、離れて見るとひとつの石のかたまりに見える。確かに、塗りつぶしてしまうのが惜しい壁でした。
ところが、最初のご相談は模様の話ではありませんでした。「外壁の継ぎ目が傷んで、下に落ちてきている」——つまりシーリングの劣化です。放っておけない状態で、実際に室内側の天井にも雨染みが出ていました。直さなければいけない理由と、変えたくない気持ち。この二つを同時に満たす方法を探すところから始まった工事です。
結論から言えば、御影石調の面はクリヤー塗装で柄を残し、帯の面だけを色付き塗装にしました。工期3週間、外壁10年・屋根5年の保証付きです。同等の内容を現在の価格でお見積りすると176万円前後(税込)になります。
この記事では「柄を残すと、実際にどう見えるのか」「何が変わって、何が変わらないのか」「10年後はどうなるのか」を、18枚の写真とあわせて正直に書きます。
工事データ
| 施工エリア | 大阪市平野区長吉川辺 |
|---|---|
| 築年数 | 20年 |
| 建物 | 戸建て住宅/窯業系サイディング(御影石調)+スレート屋根 |
| 施工内容 | 外壁塗装(クリヤー塗装+色付き塗装の塗り分け)/屋根塗装/シーリング打ち替え/軒天張り替え/玄関扉の塗り替え |
| 使用材料 | KFシェアルドF(フッ素)/KFワールドセラグランツ/ファインパーフェクトベスト/ファインパーフェクトトップ |
| 工期 | 3週間 |
| 保証 | 外壁10年/屋根5年 |
| 参考価格 | 176万円前後(税込) 同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です。 |
「柄を残したい」は、どこまで叶うのか

外壁塗装のご相談で「今の見た目を変えたくない」と言われることは、実はかなり多いです。ところが多くの場合、その希望はふわっと流されます。「似た色で塗りましょう」で済まされてしまうのです。
でも、似た色で塗るのと柄を残すのは、まったく別のことです。サイディングの模様は、表面の凹凸と色の粒が組み合わさってできています。似た色を塗れば、凹凸は残っても色の粒は消えます。遠目には同じでも、近くで見ると「のっぺりした一色の壁」になっている。それを見て「思っていたのと違う」と感じる方は少なくありません。
今回のお客様が言われた「変えたくない」は、色の話ではなく石の粒の話でした。だから、色を塗らない方法を選ぶ必要がありました。
柄を残す=色を塗り潰さない、という選択
塗料には、色を出すための粒(顔料)が入っています。この顔料が下地を覆い隠すから、外壁の色が変わり、同時に模様も隠れます。クリヤー塗装は、この顔料が入っていない透明な塗料を使う方法です。色を持たないので、塗っても下の柄が透けたまま残ります。
ただし、クリヤー塗装はどの家でもできるわけではありません。表面の劣化が進んでいると、透明な膜では対応できず、色付き塗装に切り替えざるを得なくなります。判断の分かれ目になるのはチョーキング(粉ふき)、色あせ、過去の塗り潰し歴、欠けや補修跡、シーリングのはみ出し跡など。できる家とできない家の見分け方は、別記事で条件ごとに整理しています。
▶ 判断条件を詳しく知りたい方は 「築16年サイディングの柄を残すクリヤー塗装|できる条件とできない壁の見分け方」 をご覧ください。この記事では条件の話には深入りせず、「残したあと、どう見えるか」に絞って書きます。

今回のお宅も、築20年相応の粉ふきは出ていました。それでも御影石調の面についてはクリヤーを選べる状態にあり、帯の面は色付き塗装にする——という塗り分けで組み立てています。壁一面すべてをクリヤーにするか、すべてを色付きにするか、という二択ではありません。
現地調査で見えていたこと

最初のご相談だった継ぎ目です。サイディングは板と板を張り合わせて壁を作るので、そのつなぎ目には必ずシーリング(コーキング)が入ります。これが20年でやせ、切れ、部分的に抜け落ちていました。抜けた場所は、外壁の内側に水が入る通り道になります。実際、玄関上の天井には雨染みが出ていました。

軒天(のきてん)は、庇や軒の裏側にある天井部分です。ここが染みているということは、上から水が回っているということ。表面を塗って隠すのではなく、張り替えることにしました。下地の木部が傷んでいれば補強も必要ですが、今回は下地はまだ使える状態でした。
柄を残す工事だからといって、傷んだ部分まで残すわけではありません。残すのは模様であって、劣化ではない。ここは切り分けて考えます。
柄は本当に残る? 残るものと、変わるもの

ここがこの記事の中心です。クリヤー塗装の説明は「柄が残ります」で終わってしまうことが多いのですが、実際にはもう少し丁寧に分けたほうが誤解がありません。
残るもの|柄・凹凸・目地の陰影

模様そのもの、表面の凹凸、目地が落とす影。この三つはそのまま残ります。透明な膜がかかるだけなので、粒のひとつひとつが消えることはありません。むしろ、艶が戻ることで粒の輪郭ははっきりします。「柄が薄くなるのでは」と心配される方が多いのですが、逆です。
変わるもの|艶が出て、濡れたように色が濃く見える

これが、事前にいちばん伝えておきたい変化です。クリヤーを塗ると、壁は濡れたように見えます。石を水で濡らすと色が濃く、深く見えるのと同じ現象です。塗膜が光を反射するようになり、表面の色が沈んで見える。
写真の左と右を見比べてください。塗った側は同じ柄なのに、明らかに色が深い。「柄は同じ、でも色は少し濃くなる」——これがクリヤー塗装の見え方です。20年前の新築時に近い状態に戻る、という言い方もできます。
この変化を「新築みたいになった」と喜ばれる方が大半ですが、「今の褪せた感じが好きだった」という方には向きません。クリヤーは褪せた質感を保つ方法ではなく、艶を戻す方法です。ここは事前にはっきりお伝えしています。
隠れないもの|汚れ、補修跡、コーキングの染み
透明ということは、悪いものも透けるということです。高圧洗浄で落とせる表面の汚れは落ちます。しかし、次のようなものは残ります。
- サイディングの内部まで入り込んだ雨だれの筋|洗っても抜けません
- 過去に部分補修した跡|色の違いがそのまま透けます
- 目地からはみ出した古いシーリングの染み|壁側に吸われた油分は落ちません
- 欠けや割れ|形が残るので、埋めれば埋めた跡が見えます
そして厄介なのは、クリヤーを塗ると濡れ色になるぶん、こうした跡がむしろ少し目立つことがある点です。「汚れを消したい」という目的にはクリヤーは向きません。それは色付き塗装の仕事です。柄を残す代わりに、跡も残る。この交換条件を納得したうえで選んでいただくようにしています。

だからこそ、クリヤー塗装の現場では洗浄が特に重要になります。色付きなら塗料が覆ってくれる部分を、こちらは洗浄で落としきるしかないからです。凹凸のある柄は汚れが溜まりやすく、平らな壁より時間をかけます。
見え方の違いを、一覧にすると
| 見え方の項目 | クリヤー塗装 | 色付き塗装 |
|---|---|---|
| サイディングの柄 | そのまま残る | 色に覆われて消える |
| 表面の凹凸 | 残る(艶で影が締まる) | 残るが陰影は弱くなる |
| 色の印象 | 濡れたように濃く深くなる | 選んだ色に完全に変わる |
| 既存の汚れ・補修跡 | 透けて残る | ほぼ隠れる |
| デザインの選択肢 | 艶の度合いのみ | 色・配色・艶 |
| 経年での褪せ方 | 下地ごと全体が均一に | 塗った色が褪せて差が出る |
| 次回も同じ方法が選べるか | 選べないことが多い | 基本的に選べる |
この表で本当に見ていただきたいのは、いちばん下の行です。色付き塗装は何度でも繰り返せますが、クリヤー塗装はそうではありません。今回のように面ごとに使い分けられる場合もありますが、家全体としてどちらに寄せるかは、10年後20年後の選択肢まで含めて考える話になります。
塗る前に、今の壁を写真に撮っておいてください
これは実務的なお願いです。クリヤー塗装を選ぶ方には、着工前にご自身のスマートフォンで壁の写真を撮っておくことをおすすめしています。近寄って柄が分かるカットと、正面から家全体が入るカットの二種類あれば十分です。
理由は二つあります。ひとつは、完成後に「どれくらい濡れ色になったか」をご自身で比べられること。もうひとつは、次の塗り替えのときに、下地がどれだけ褪せたかを判断する材料になることです。10年後、業者から「もうクリヤーは無理です」と言われたときに、当時の写真があれば納得のしかたが変わります。
艶はどれを選ぶ? 柄の見え方が変わります

クリヤー塗料にも艶の種類があります。艶あり、7分艶、5分艶、3分艶——数字が小さいほど艶が控えめになります。「透明なんだから同じでは」と思われがちですが、艶の設定で柄の見え方はかなり変わります。
- 艶あり|光を強く返すので、凹凸のエッジが立ち、粒模様のコントラストがはっきり出ます。新築時の質感にいちばん近づきます。反面、光の当たり方によっては白く反射して模様が飛んで見える瞬間もあります
- 7分・5分艶|反射がやわらぐぶん、模様は残しつつ全体は落ち着きます。迷ったときの中間解です
- 3分艶|しっとりまとまり、石の質感が上品に出ます。ただし艶を抑えるほど汚れは付きやすくなる傾向があります
選び方の目安はシンプルです。柄をどれだけ主張させたいか。石目調やタイル調のように柄そのものを見せたいなら艶あり寄り、落ち着いた佇まいにしたいなら艶を落とす。色を選ぶ必要がないぶん、クリヤーでは艶が唯一の「デザインの選択肢」になります。ここを業者任せにせず、ご自身で決めていただくのがおすすめです。
これから10年、柄はどう変わっていく?

塗ったばかりの見え方より、むしろ大事なのがここです。
クリヤー塗料は色を持ちません。ということは、色あせの主役は塗膜ではなく、下のサイディング側になります。年数が進むと、クリヤーの膜自体はまだ生きていても、下地のサイディングの色が少しずつ褪せていきます。
この違いが、見え方に効いてきます。色付き塗装の場合、塗った色が褪せると下地との差が出て「塗り替えどきだな」と分かりやすく現れます。一方クリヤーは、下地ごと全体が均一に落ち着いていくので、部分的に浮くような変化にはなりにくい。ゆっくり、まんべんなく、静かに褪せていきます。
ここは正直に書いておきます。クリヤーだから色が褪せない、という説明は正しくありません。塗膜が褪せないだけで、家全体の色は褪せます。ただし褪せ方が均一なので、印象が崩れにくいという性質があります。
次の塗り替えでも、同じ選択ができるとは限りません
これは、柄を残したいとおっしゃるすべての方にお伝えしていることです。
クリヤー塗装は、何度でも繰り返せる方法ではありません。下地のサイディングがある程度健全であることが前提の工法だからです。今回は築20年の時点でぎりぎり条件を満たしていましたが、次の塗り替えは10年後、築30年前後になります。そのとき下地の表面がどこまで保っているかは、正直なところ、今の時点では誰にも断言できません。
実感として、2回目の塗り替えでもクリヤーを選べる家は多くありません。年数が進めば表面の劣化は深くなり、透明な膜では覆いきれなくなる。そのときは色付き塗装に切り替える判断になります。
ですから、こういう言い方をしています。「いつでも柄を残せます」ではなく、「今なら残せます」。柄を残したい気持ちがあるなら、それは残せるうちに使うべき選択肢だということです。この工事も、その一回でした。
全工程|3週間の記録
1|高圧洗浄

足場を組んだあと、外壁と屋根を洗います。汚れやほこりが残っていると塗料が密着しません。特にクリヤー塗装では、洗い残しがそのまま完成後に見えるため、ここに時間をかけます。屋根は勾配があるので、足元を確認しながら慎重に進めます。
2|シーリング打ち替え

今回いちばん急ぐ必要があった工程です。既存を残して上から足す「増し打ち」ではなく、古いものを撤去してから入れ直す「打ち替え」を選びました。抜け落ちるところまで進んだシーリングを残す意味はありません。

クリヤー塗装の現場では、シーリングの仕上がりがそのまま完成品になります。色付きなら上から塗料をかぶせて多少ならせますが、透明では隠せません。目地の直線が一本でも波打つと、柄の整然とした印象が崩れます。
3|外壁塗装|色付きとクリヤーを塗り分ける

写真を見ていただくと、色付き塗装が何をしているかがよく分かります。御影石調の粒模様が、塗料をのせた先から消えていく。これが「塗り潰す」ということです。悪いことではありません。面としてすっきりまとまり、汚れも隠れます。ただし柄は戻りません。

そして今回の組み立てが、この境目です。目地を境界線にして、上下で仕上げを変えました。御影石調を見せたい面はクリヤー、帯として色を入れる面は色付き。柄を残すか塗り潰すかは、家全体で一つに決めなければいけないルールではありません。面ごとに選べます。
外壁のクリヤーにはKFシェアルドF(フッ素)を使用しました。クリヤー塗装は塗り直しの自由度が低い工法なので、次の塗り替えまでの期間はできるだけ延ばしておきたい。グレードの選択はそういう考え方で決めています。
4|屋根塗装

屋根は外壁と違って、下塗りを部位で使い分けます。棟板金などの鉄部にはサビ止め、屋根材本体には専用のシーラー。素材が違えば、密着させるための下塗りも変わります。

屋根については、クリヤーという選択肢はありません。スレート屋根の塗装は色付きのみです。今回はモスグリーンを選ばれました。深緑系で、落ち着いた印象にまとまる色です。
ここは補足しておきたいところですが、外壁の柄を残す家ほど、屋根の色は慎重に決めたほうがいいと考えています。外壁が既存のままなら、外観の印象を動かせる要素は屋根と付帯部しか残らないからです。
5|軒天の張り替え

雨染みが出ていた玄関上の軒天は、剥がして張り替えました。下地の木部は傷んでおらず、そのまま使える状態だったので補強は不要でした。塗装まで終えると、玄関に入るときの見上げがすっきりします。
柄を残す家でも、「変えると効く」場所があります

この工事でいちばん印象が変わったのは、実は外壁ではなく玄関扉でした。
正直に言うと、玄関扉は塗装をおすすめしにくい部位です。アルミでできていることが多く、塗料が密着しにくいため、剥がれのリスクがあります。それでもご要望があったので、アルミにも対応する密着性の高い下地材を入れ、吹き付けで塗り替えました。

仕上がりは、まわりの景色が映り込むほどの光沢になりました。壁の柄はそのまま、扉だけが新品同然。外壁を変えないと決めた家だからこそ、扉の変化が際立ちます。
柄を残す選択をすると、「家全体が何も変わらないのでは」と物足りなく感じる方がいます。そういうときに効くのが、玄関扉、雨樋、破風板、庇といった付帯部です。面積は小さいのに、目線が行く場所だから印象が動く。壁を守りながら、見た目に変化をつくる余地はちゃんと残っています。
なお、今回の玄関扉は交換ではなく塗り替えです。工事費用の内訳は記録として残っていないため、扉単体の金額はここには書きません。ご検討の際は現地を見たうえでお見積りします。
長吉川辺という土地で、柄を残すということ
大阪市平野区長吉川辺は、平野区の南東側にあたるエリアです。歩いていると、似た年代・似た仕様の戸建てがまとまって並ぶ通りを見かけます。区画整理された住宅地に特有の景色で、正面から見たときの外壁の質感が揃っている区間があります。
そういう並びのなかでは、外壁の柄が持つ意味が少し変わってきます。柄は、その家をその家として見分ける手がかりになっているからです。今回のお客様が「変えたくない」と言われた背景に、そうした感覚があったかどうかまでは伺っていません。ただ、御影石調という選択が20年前になされ、20年後も気に入られていたという事実だけは確かです。
もうひとつ、実務的な話をすると、平野区は道が細い区間が多く、足場の組み方に工夫が要る現場が少なくありません。今回も隣家との距離が近く、洗浄や塗装の段取りは近隣への配慮を前提に組みました。柄を残す工事は洗浄に時間がかかるぶん、この段取りが効いてきます。
完工の日
足場が外れて、正面から家全体が見えたときです。
御影石調の粒は、20年前と同じ場所に同じように散っています。目地の線も、窓の割り付けも、家の輪郭も変わっていません。変わったのは、艶が戻って壁が深く見えるようになったこと。帯に色が入って、水平のラインが一本通ったこと。そして玄関扉が、光を返すようになったこと。
「変わってないのに、きれいになってる」
「この石みたいな模様が気に入って、この家に決めたんです」——最初にそう言われた壁は、そのまま残りました。直すべきところは直し、残したいところは残す。外壁塗装で「変えない」を選ぶのは、実は積極的な判断です。
外壁10年・屋根5年の保証をお付けしてお引き渡しとなりました。次の塗り替えのときに、同じ選択ができるかどうかは分かりません。だからこそ、この20年目の一回で残せてよかったと思っています。
よくあるご質問
クリヤー塗装をすると、サイディングの柄はどのくらい残りますか?
柄そのもの、表面の凹凸、目地が落とす影——この三つはそのまま残ります。クリヤー塗料には色の粒(顔料)が入っていないので、塗っても模様の上に色がかぶさりません。ただし「まったく同じに見える」わけではありません。艶が戻るぶん、光の反射が増えて色が濃く、深く見えます。乾いた石が雨に濡れたときの見え方に近い変化です。模様の輪郭はむしろはっきりしますが、全体の明るさは少し落ちたように感じる方が多いです。
クリヤー塗装をしても、今ある汚れやシーリングの跡は消えませんか?
消えません。透明な膜をかけるだけなので、下にあるものはそのまま透けます。高圧洗浄で落ちる表面の汚れは落ちますが、サイディングの中まで入り込んだ雨だれの筋、以前の補修跡、目地まわりに残った古いシーリングの染み——こうしたものは洗っても残り、クリヤーを塗ると濡れ色になって、かえって少し目立つこともあります。逆に言えば、汚れを隠したいという目的にはクリヤーは向きません。そこは色付き塗装の役割です。
艶あり・3分艶で、柄の見え方は変わりますか?
変わります。艶ありは光を強く返すので、凹凸のエッジが立ち、模様のコントラストがはっきり出ます。新築時の質感に近づけたい方や、石目調・タイル調の柄を主役にしたい方に向きます。3分艶のように艶を落とすと、反射が拡散して表面がしっとりまとまり、模様は残りつつ全体は落ち着いた印象になります。同じ塗料でも艶の設定で外観の印象は変わるので、柄をどれだけ主張させたいかで選んでください。
クリヤーで塗った家は、10年後どんな見え方になりますか?
色を持たない塗料なので、色あせの主役は塗膜ではなくサイディング側になります。年数が進むと、上のクリヤー膜は健在でも、下地のサイディングの色そのものが少しずつ褪せていきます。すると「一部が変色する」のではなく、全体が均一に少しずつ落ち着いていく、という変化になります。色付き塗装のように塗った色が褪せて下地が透けてくるような見え方はしにくいのが、クリヤーの経年の特徴です。
次の塗り替えでも、また柄を残せますか?
お約束はできません。むしろ、次は同じ選択ができない可能性のほうが高いとお考えください。クリヤー塗装は下地のサイディングの状態がある程度保たれていることが前提で、年数が進んで表面の劣化が深くなると、透明な膜では対応できなくなります。今回柄を残せたのは、20年経った時点でまだ条件を満たしていたからです。次の塗り替えのときには、色付き塗装に切り替える判断になることは十分にあり得ます。だからこそ、残せるうちに残すという考え方には意味があります。
「変えたくない」も、立派なご要望です
外壁塗装の相談で「今のままがいい」と言うと、話が進まないのではと遠慮される方がいます。そんなことはありません。変えたくないという要望は、色を変えたいという要望とまったく同じ重さで、設計の出発点になります。
ただし、残せるかどうかは壁の状態が決めます。写真を見れば、ある程度の見当はつきます。チョーキングの出方、目地まわりの状態、過去の補修跡。この三つが分かれば、クリヤーが選べる可能性は判断できます。
私たちは大阪市平野区を拠点にしています。長吉、加美、瓜破、喜連——区内であればすぐに伺えます。「柄を残せますか」の一言からで大丈夫です。残せない壁には、正直に残せないとお伝えします。
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