東大阪市|自転車がぶつかって割れた雨樋を部分交換|竪樋1か所を15分で交換


「自転車をぶつけてしまって、樋が割れてしまいました」
東大阪市のお客様からいただいた最初のご相談は、この一言でした。築20年の戸建て住宅。外壁沿いの細い通路に自転車を停めようとしたとき、車体が壁際を縦に走る黒い管に当たり、そこが割れてしまったといいます。
現地に伺うと、割れた部分には黄色い布テープがぐるぐると巻かれていました。お客様がご自身でされた応急処置です。「雨漏りはしていないと思うんですが、見た目がどうにも気になって」。
結論から書きます。割れていたのは竪樋(たてどい)の1か所だけでした。そこだけを切り取って新しい管に入れ替え、作業は15分で終わりました。足場も、上から下まで全部を替えることも必要ありませんでした。
ただし、この工事が短時間で・低額で済んだのは条件がそろっていたからです。同じ「ぶつけて割れた」でも、割れた高さと部材の種類が違えば、まったく別の工事になります。この記事では、その分かれ目を正直に書きます。
| 施工エリア | 大阪府東大阪市 |
|---|---|
| 築年数 | 20年 |
| 建物 | 戸建て住宅/窯業系サイディング外壁 |
| 破損部位 | 1階地上部の竪樋(丸型・黒)1か所。自転車の接触による割れ |
| 施工内容 | 竪樋の部分交換(割れた区間のみ切断・撤去し、新しい管を接着接合) |
| 使用材料 | 塩化ビニル(塩ビ)製の竪樋/雨樋用接着剤。既存の樋受け金具は再使用 |
| 工期 | 15分(足場なし) |
| 参考価格 | 5,500円前後(税込) 同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です。破損の範囲・高さ・部材により変動します。 |
ぶつけて割れた雨樋、まず確認する3つのこと

「ぶつけて壊した」というご相談は、台風や強風の被害とは性格がまったく違います。壊れたのは基本的にぶつかった1か所だけで、それ以外の部分は前の日と同じ状態のまま残っています。だから、確認すべきことも限られます。
1. 割れは、ぶつけた場所だけで止まっているか
塩ビの管は、衝撃を受けると割れが縦方向に走ることがあります。ぶつけた点から上下に10cm、20cmと線が伸びていないか。テープの上からでは見えませんので、応急処置をしている場合はいったんはがして確認します。今回は割れが1か所に収まっていました。
2. 継手と樋受け金具が生きているか
竪樋は、管そのものよりも接合部と金具のほうが弱い部分です。管が割れていなくても、継手が抜けていたり、外壁に打たれた樋受け金具ごと引っぱられて浮いていたりすると、交換する範囲が一気に広がります。金具が外壁から抜けている場合は、壁側の穴の補修も必要になります。今回は金具は無傷で、そのまま再使用できました。
3. 同じ規格の部材が手に入るか
これが実は一番の関門です。雨樋にはメーカーごとの規格があり、径が同じでも継手の形状が合わないことがあります。そして古い家ほど、当時の製品が廃番になっている。築20年前後までなら現行品で合うことが多いのですが、築30年、40年となると「同じものが手に入らない」という理由だけで部分交換ができず、その面を丸ごと替えることになる場合があります。
そもそも「竪樋」とは? 軒樋との違い

雨樋は、大きく2つの部位に分かれます。
- 軒樋(のきどい)…屋根の先端に沿って横向きに取り付けられ、屋根から落ちてきた雨水を受けて横に流す樋。
- 竪樋(たてどい)…壁に沿って縦向きに下ろし、集めた水を地面や排水口まで落とす管。
両者をつなぐのが集水器(しゅうすいき)という漏斗状の部品で、竪樋を壁に留めているのが樋受け金具です。
今回割れたのは、地面から1m足らずの高さにある竪樋でした。自転車や台車、ホースのリールなど、地上で動かすものがぶつかるのは、構造上ほぼ必ず竪樋です。軒樋は屋根の高さにあるため、人がぶつけて割ることはまずありません。「ぶつけて割った」=竪樋と考えて、ほぼ間違いありません。
1か所だけ交換できるのは、どんなときか
竪樋の部分交換が成立する条件は、突き詰めると次の3つです。
- 径と形が同じ部材が手に入る…丸型か角型か、呼び径がいくつか。既存と違うものを入れると、そもそも継手が刺さりません。
- 切ってつなげる直線区間である…エルボ(曲がり)や集水器のすぐ際が割れている場合は、その部品ごと交換になります。
- 手が届く高さである…これは後述します。
逆にいうと、色は完全に一致しなくても部分交換は成立します。ここは割り切りが必要なところで、あとの章で詳しく書きます。
なお「1か所だけでなく複数箇所が傷んでいる」「経年で全体が白茶けている」という場合は、部分交換か全交換かという別の判断が必要になります。そちらは強風で壊れた雨樋を部分交換で修理した事例(柏原市)で詳しく書いていますので、そちらをご覧ください。この記事は「ぶつけて1か所だけ割った」ケースに絞ります。
15分で終わる工事と、そうでない工事は何が違う?

今回の15分という数字は、条件がそろった場合の下限に近いものです。時間と費用を大きく左右するのは、次の3点です。
高さ——足場が要るかどうか
これが最大の分岐点です。今回は地面に立ったまま手が届く高さでした。脚立すら不要です。しかし同じ竪樋でも、2階の壁面や、屋根に近い集水器のあたりが割れている場合は、はしごや脚立、状況によっては足場や高所作業車が必要になります。足場が必要になった時点で、材料費より仮設費のほうが高くなります。
金具のやり直しが要るかどうか
樋受け金具が無事なら、外して留め直すだけです。しかし金具が外壁から抜けている、あるいは腐食している場合は、打ち直しと外壁側の穴の処理が加わります。サイディングやモルタルに新しく穴をあける以上、そこは雨水の侵入口になりうる場所なので、シーリングでの止水が必須です。ここまでくると15分では終わりません。
接着で済むか、部品ごと替えるか
直線区間なら、切って、接着剤を塗って、差し込むだけです。しかしエルボや集水器が絡むと、部品の在庫確認から始まります。現場で「その場で終わる工事」ではなくなり、部材の取り寄せで日をあらためることもあります。
実際の作業|15分の内訳

1. 割れた区間の上下を切断する
まず、交換する範囲を決めて、その上端と下端に印をつけます。塩ビ管用ののこぎりで、印に沿って水平に切ります。ここで斜めに切ると、あとで新しい管を差し込んだときに隙間ができます。両側に目印を回しておくと、まっすぐ切りやすくなります。

2. 樋受け金具を外し、割れた管を抜き取る
竪樋を壁に留めている金具を外します。金具は再使用しますので、変形させないように外すのがポイントです。上下を切ったあとなら、割れた区間はそのまま手前に抜けます。


3. 新しい管に接着剤を塗り、長さを合わせて差し込む
新しい管は、最初は長めに切っておくのが鉄則です。当てながら少しずつ詰めていけば、短く切りすぎる失敗を防げます。長さが決まったら、差し込む側に雨樋用の接着剤を塗り、上下の既存管にはめ込みます。
この接着剤を省くと、いずれ抜けます。竪樋は上から水が落ちてくるだけでなく、風でも揺すられます。差し込んだだけでは、その動きに耐えられません。
4. 金具を留め直して完了
最後に、外しておいた樋受け金具を元の位置に留め直します。ここで管がまっすぐ立っているかを見ます。金具の位置が少しでもずれると、竪樋が「くの字」に見えてしまいます。
割れたまま放置すると、どうなる?
「テープを巻いてあるし、雨漏りしていないから」と、そのままにされる方は少なくありません。ただ、竪樋の割れは、放っておくと家のほかの部分に影響が出ます。
- 割れ目から水が横に噴き出し、外壁に当たり続ける…雨のたびに同じ場所だけが濡れます。外壁の同じ位置に黒い筋や苔が出てくるのは、たいていこのパターンです。
- 基礎際で水が跳ね返る…本来なら排水口まで導かれるはずの水が、途中で地面に落ちます。落ちた水は跳ね返って、基礎の立ち上がりや外壁の最下部を濡らします。
- 隣家側に水が飛ぶ…敷地境界に近い位置の竪樋だと、噴き出した水が隣の敷地や外構にかかることがあります。ご近所との関係の話になる前に直しておいたほうが、結局は早いです。
- 応急処置のテープ自体が劣化する…布テープや養生テープは紫外線に弱く、数か月で粘着が切れ、はがれかけて残ります。跡が残ると、そのぶん見た目の回復が難しくなります。
自分で直せる? DIYの可否
正直に書きます。今回のような条件なら、道具があればご自身でもできます。実際、この工事の手順に特別な技術は使っていません。地面に立ったまま届く高さで、直線区間で、規格が合う部材が手に入る。この3つがそろえば、DIYの範囲です。
必要なものは、塩ビ管用ののこぎり、雨樋用の接着剤、既存と同じ径・同じ形の竪樋。いずれもホームセンターで手に入ります。
一方で、やめておいたほうがよいのは次のような場合です。
- 脚立やはしごに乗らないと届かない高さ…雨樋の修理は、落下事故が起きやすい作業のひとつです。片手で管を支えながらもう片方で工具を使う姿勢になり、体が不安定になります。高さの分だけリスクが上がることは、費用と天秤にかけるべきではありません。
- 集水器やエルボが絡む位置…部品の適合を現場で判断する必要があり、間違えると買い直しになります。
- 既存が何の製品かわからない…径や形状の見分けがつかないまま買いに行くと、まず合いません。
接着剤は「塩ビ用」ならどれでもよいわけではなく、雨樋(軟質・硬質の区別を含む)に対応した製品を選んでください。売り場で用途表示を確認するのが確実です。
交換したところだけ、色が浮いて見えませんか?
これは部分交換を選んだときに、ほぼ必ず起きる現象です。
既存の竪樋は、何年も紫外線を浴びて褪色(たいしょく)しています。黒い樋なら、新品の黒よりわずかに白っぽく、艶が落ちた状態です。そこへ新品を差し込めば、その区間だけが濃く、艶があるように見えます。
これを完全に消す方法は、実質的にその面の樋を全部替えるか、塗装するかの二択です。塗装は、外壁塗装のときに付帯部としてまとめて塗るのが一般的で、単体で足場を組んでまで行う工事ではありません。
ですので現実的な考え方はこうです。「今回は機能の回復。色は次の外壁塗装のときにそろえる」。今回のお客様にも、そうご説明しました。地上に近い低い位置であれば、日常の目線からは意外なほど気になりません。
東大阪市で、この工事が多い理由
東大阪市は、生駒山麓に近い東部を除けば起伏の少ない平坦な土地が広がっています。自転車が日常の移動手段として使いやすい地形です。
そして戸建て住宅では、玄関脇や建物と塀のあいだの細い通路が、そのまま駐輪スペースになっていることがよくあります。竪樋は、まさにその通路の壁側を通っています。自転車を出し入れするたび、ハンドルやペダルが竪樋のすぐ横をかすめている——今回のような破損が起きる背景には、この位置関係があります。
もし駐輪場所の近くに竪樋があるなら、一度だけ確認してみてください。管の表面に、こすれた跡や浅い傷がついていませんか。割れる前に気づけば、樋受け金具の位置を少し調整するだけで、接触を避けられることもあります。
よくあるご質問
Q1. ぶつけて割れた雨樋は、本当に割れた1か所だけ交換できますか?
直線区間で、既存と同じ径・同じ形の部材が手に入り、樋受け金具が無事であれば可能です。切断した上下の既存管に新しい管を接着で差し込む方法なので、その周囲は一切さわりません。逆に、割れがエルボや集水器にかかっている場合や、金具ごと外壁から抜けている場合は、交換範囲が広がります。まずは応急処置のテープをはがして、割れがどこまで及んでいるかを見るところからです。
Q2. 竪樋と軒樋、ぶつけて割れるのはどちらですか?
ほぼ確実に竪樋です。軒樋は屋根の先端に沿って横向きに付いているため、地上にいる人や自転車が届く高さにはありません。一方、竪樋は壁に沿って地面まで下りてくるので、通路や駐輪スペースと物理的に接します。自転車、台車、脚立、ホースリール、植木鉢——地上で動かすものがぶつかる先は、構造上いつも竪樋です。
Q3. 交換した部分だけ色が違って見えるのは我慢するしかないですか?
部分交換である以上、多少の差は残ります。既存の樋は紫外線で褪色し艶が落ちているため、新品を入れるとその区間だけ濃く見えます。色をそろえたい場合は、次の外壁塗装のタイミングで付帯部として樋を塗るのが現実的です。樋の色差だけのために足場を組むのは、費用の面で見合いません。低い位置であれば、日常の目線からは思ったほど目立たないことが多いです。
Q4. 築30年以上の家でも、同じ部材が見つかりますか?
見つからないことがあります。雨樋はメーカーごとに規格があり、廃番になった製品は継手の形が現行品と合いません。径が同じでも接合できないケースがあるということです。その場合は、変換部材を使うか、その面の竪樋をまとめて交換するかの判断になります。古い家ほど「部分だけ直す」の難易度が上がるとお考えください。現地で既存の刻印や形状を確認すれば、その場である程度判断できます。
Q5. 業者に見てもらう前に、自分で撮っておくとよい写真はありますか?
3枚あると話が早く進みます。1枚目は割れた箇所のアップ(割れの長さがわかるように、指や定規を添えると尚よいです)。2枚目は少し離れた位置からの全体(地面からどのくらいの高さか、屋根まで届いているかがわかります)。3枚目は樋受け金具まわり(金具が壁から浮いていないかを見ます)。この3枚があれば、足場が要るか、部分交換で済みそうか、おおよその見当がつきます。
おわりに
「自転車をぶつけてしまって、樋が割れてしまいました」——そんな一言から始まった工事は、15分で終わりました。
作業を終えて、お客様はこう言われました。「これだけのことやったんですね。ずっとテープのままで気になってたんです」。
雨樋の修理は、家の工事のなかでは小さいほうです。だからこそ「こんなことで呼んでいいのか」と、何か月もテープのまま過ごされる方がいます。ですが、割れた竪樋から噴き出す水は、その間ずっと外壁の同じ場所を濡らし続けています。
あらためて申し添えます。今回が15分・低額で済んだのは、低い位置・直線区間・金具が無事・部材が現行品という条件がそろっていたからです。高さがあれば足場が要り、金具が抜けていれば外壁の補修が加わり、部材が廃番なら交換範囲が広がります。雨樋の修理はどれも数千円で済む、という記事ではありません。そこは正直にお伝えしておきます。
ご自宅の樋が今どちらなのかは、写真1枚あればおおよそ判断できます。テープを巻いたまま迷っておられるなら、まずはその1枚をお送りください。
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