お電話でのご相談0120-307-116 メール相談
八尾市・平野区・松原市・藤井寺市・羽曳野市の外壁塗装・屋根塗装専門店
リフォームローン対応 相見積もり歓迎
点検・調査・お見積り・ご相談など無料で承ります!
お電話でのお問い合わせ 0120-307-116 メール相談はこちら
電話メール
  1. HOME
  2. ブログ
  3. 対応エリア
  4. 平野区
  5. 大阪市平野区加美南|築30年 屋上の雨漏りをウレタン防水で修理|通気緩衝工法で膨れを防ぐ全工程

BLOG

ブログ

平野区

大阪市平野区加美南|築30年 屋上の雨漏りをウレタン防水で修理|通気緩衝工法で膨れを防ぐ全工程

BEFORE 施工前
施工前の屋上。築30年で一度も防水改修をしておらず、コンクリート床の全面にひび割れが広がっていた(大阪市平野区加美南)
AFTER 施工後
施工後の屋上全景。ウレタン防水通気緩衝工法で継ぎ目のない防水層をつくり、トップコートで仕上げた(大阪市平野区加美南)


施工前の屋上。築30年で一度も防水改修をしておらず、コンクリート床の全面にひび割れが広がっていた(大阪市平野区加美南)
施工前の屋上。築30年で一度も防水改修をしておらず、コンクリート床の全面にひび割れが広がっていた(大阪市平野区加美南)
屋上コンクリート床の伸縮目地。はめ込まれていたプラスチック製の目地材が痩せて浮き、隙間ができていた
傷んだ伸縮目地。目地材が痩せて浮き、隙間から水が入り込む状態になっていました。
通気緩衝シートの敷き込み。下地に残った湿気を逃がす通り道になり、コンクリートのひび割れの動きも吸収する
通気緩衝シートの敷き込み。裏面の溝が湿気の通り道になり、下地とウレタン層を縁切りします。
設置した脱気筒。通気緩衝シートを通って集まった水蒸気を屋上の外へ逃がす、小さな煙突のような部材
設置した脱気筒。通気層に集まった水蒸気を、屋上の外へ逃がし続けます。
フェンス支柱のブロックや架台まわりの防水処理。複雑な形状にも切れ目なく巻き込めるのがウレタンの利点
フェンス支柱のブロックまわり。こうした複雑な形状に切れ目なく防水層をつくれるのがウレタンの強みです。
傷んだ伸縮目地材を撤去し、目地跡をモルタルで平滑に埋め戻した下地補修の様子
目地跡をモルタルで埋め戻し、平滑にならした状態。ここが凸凹していると防水層の膜厚がばらつきます。
屋上の排水口に改修用ドレンを設置。既存の排水管の内側に新しい排水経路をつくり、ドレンまわりからの漏水を防ぐ
改修用ドレン。既存の排水管の内側に新しい排水経路をつくり、ドレンまわりの漏水リスクを断ちます。
通気緩衝シートを敷く前のプライマー塗布。下地とシートの接着力を確保する重要な工程
プライマー塗布。下地とシートの接着を確保する下塗りで、乾燥時間を守ることが重要です。
立上り面に貼った補強クロス。垂れやすい立上りで膜厚を確保し、防水層を補強する
立上り面の補強クロス。垂れやすい垂直面で膜厚を確保し、入隅からの漏水を防ぎます。
ウレタン防水材の1回目塗布。ローラーで均一に伸ばし、継ぎ目のない防水層をつくっていく
ウレタン防水材の1回目塗布。ローラーで均一に伸ばしていきます。
ウレタン防水材の2回目塗布。2回に分けて塗り重ね、規定の膜厚を確保する
ウレタン防水材の2回目塗布。塗り重ねて規定の膜厚を確保します。
トップコートの塗布。紫外線からウレタン防水層を守る保護膜で、定期的な塗り替えが必要な部分
トップコートの塗布。紫外線からウレタン防水層を守る保護膜です。
仕上げに設置したストレーナー。落ち葉やゴミが排水管へ流れ込むのを防ぎ、詰まりによる溢れを予防する
ストレーナーを設置して完了。排水管の詰まりを防ぎ、屋上に水が滞留するのを予防します。
施工後の屋上全景。ウレタン防水通気緩衝工法で継ぎ目のない防水層をつくり、トップコートで仕上げた(大阪市平野区加美南)
施工後の屋上全景。ウレタン防水通気緩衝工法で継ぎ目のない防水層をつくり、トップコートで仕上げた(大阪市平野区加美南)

1 / 14


「雨が降るたびに、下の部屋の天井を見上げてしまうんです」

大阪市平野区加美南のお客様から、そんなご相談をいただきました。以前に外壁の塗り替えをお任せいただいたお客様で、今回は新たに取得された築30年の一戸建てについてのお問い合わせです。「屋上のひび割れがひどくて、下の部屋への雨漏りが心配です。内装のリフォームも考えていて、その前に屋上の防水工事をお願いしたい」。お電話の声には、はっきりとした焦りがありました。

内装工事の日程が先に決まっている。せっかく天井や壁をきれいにしても、上から水が回ってきたらすべて台無しになる。順番を間違えられない工事でした。お電話をいただいたその日のうちに現場へ向かい、はしごを上って屋上に立ちました。

床のコンクリートは全面に細かなひび割れが走り、伸縮目地に入っていたプラスチックの目地材は痩せて浮き上がっていました。築30年、新築時から一度も防水の改修をしていないとのこと。この状態で下の部屋に雨漏りが出ていないほうが不思議なくらいでした。

この記事では、この屋上に行ったウレタン防水の通気緩衝工法を、下地の補修から最後のストレーナー設置まで全工程の写真つきで公開します。あわせて、「なぜ雨漏りしている屋上には通気緩衝工法でなければならないのか」「密着工法だと何が起きるのか」という、見積書を見比べるときにいちばん大事になる部分を、できるだけ正直に書きます。

この工事の基本データ

施工エリア 大阪市平野区加美南
建物 屋上のある一戸建て住宅
築年数 約30年(防水改修は今回が初回)
施工内容 屋上防水工事/雨漏り修理
工法・使用材料 ウレタン防水 通気緩衝工法(通気緩衝シート+脱気筒+トップコート)
施工面積 屋上 約25㎡
工期 7日間
保証 5年
参考価格 36万円前後(税込)

※参考価格は、同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です。屋上の面積・下地の傷み具合・立上りの高さ・ドレンの本数によって金額は変わります。正確な費用は現地調査後のお見積りでご確認ください。

屋上の雨漏りは、どこから入ってくるのか?

屋上の雨漏りがひび割れ、排水口まわり、立上りの取り合い、古い目地から入ることを示した図解
屋上防水は、雨水の入口を見つけてから防水層を作り直します

屋上、つまり陸屋根(ろくやね)は、勾配のある瓦屋根やスレート屋根とはまったく別の考え方でできています。瓦屋根は「水を流して落とす」構造ですが、屋上は「水を受け止めて、決められた排水口だけへ導く」構造です。床はほぼ水平で、わずか数パーセントの水勾配しかついていません。つまり、屋上の防水層は常に水が乗っている前提でつくられた、いわば浅いプールの底なのです。

だからこそ、防水層に穴がひとつでも開けば、そこから水が入り続けます。傾斜屋根なら小さな隙間があっても水は通り過ぎていきますが、屋上では水が滞留し、時間をかけて隙間を探します。屋上の雨漏りが「じわじわ悪化する」のは、この構造の違いによるものです。

築30年、一度も防水をしていない屋上に起きていたこと

今回の屋上で確認できた劣化は、大きく3つでした。

1つめは、床全面のひび割れ。コンクリートは温度変化で伸び縮みします。夏の直射日光下では表面温度が60度を超え、冬の朝は氷点下近くまで下がる。この伸縮を30年繰り返せば、必ずどこかが割れます。ひび割れが防水層を貫通していれば、そこは雨水の入口です。

2つめは、伸縮目地の劣化。コンクリートの伸び縮みを1か所に集めて逃がすため、屋上の床には格子状に伸縮目地が切られています。ここには固いプラスチック製の目地材がはめ込まれていましたが、紫外線で痩せて浮き上がり、隙間ができていました。

屋上コンクリート床の伸縮目地。はめ込まれていたプラスチック製の目地材が痩せて浮き、隙間ができていた
傷んだ伸縮目地。目地材が痩せて浮き、隙間から水が入り込む状態になっていました。

3つめは、排水口まわり。屋上でいちばん水が集まる場所であり、いちばん漏水しやすい場所でもあります。落ち葉や砂が溜まって詰まりかけていると、水位が上がって普段は濡れない立上り部分まで水に浸かります。

大阪市平野区は、加美や長吉のあたりを中心に町工場や倉庫が多く、鉄骨造・陸屋根の建物が住宅と混じって建っています。戸建てでも屋上を持つ物件が珍しくない土地柄です。そして、そういう屋上ほど「上ることが少ないので、傷んでも気づかない」という共通点があります。今回のお客様も、雨漏りを心配して初めて屋上に上がったとおっしゃっていました。

ウレタン防水の「密着工法」と「通気緩衝工法」は何が違う?

ウレタン防水の密着工法と通気緩衝工法の違いを、湿気の逃げ道で比較した断面図
雨漏り歴がある屋上は、湿気を逃がす考え方が大切です

ウレタン防水には、大きく2つのやり方があります。見積書に「ウレタン防水」とだけ書かれていたら、どちらなのかを必ず確認してください。金額も、耐えられる下地の状態もまったく違います。

密着工法(みっちゃくこうほう)

下地に直接プライマーを塗り、その上からウレタン防水材を塗り重ねる方法。工程が少なく、安く、早く仕上がります。下地が乾いていて健全な場合に向いています。

通気緩衝工法(つうきかんしょうこうほう)

下地の上に、裏面に溝の入った「通気緩衝シート」を敷き、その上からウレタンを塗る方法。防水層を下地に密着させず、あいだに湿気の通り道をつくります。脱気筒とセットで使います。

なぜ雨漏りしている屋上に密着工法を使ってはいけないのか

ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。

雨漏りしている屋上は、すでにコンクリートの内部が水を含んでいます。コンクリートはスポンジのように水を吸います。表面が乾いて見えても、中はたっぷり濡れているということが普通にあります。

その上から密着工法で防水材を塗ると、どうなるか。ウレタンは硬化すると完全に水と空気を通さない膜になります。中に閉じ込められた水分は、夏の日射で屋上の表面温度が上がると水蒸気に変わり、体積が一気に膨らみます。行き場を失った水蒸気は、いちばん弱いところ——つまり塗ったばかりの防水層を内側から押し上げます。

これが「膨れ(ふくれ)」です。屋上に、直径10センチから、ひどいときは50センチ以上のドーム状の膨らみができます。踏むとぶよぶよする。そして膨れた部分はやがて破れ、そこから水が入り、雨漏りは工事前より悪化します。「防水工事をしたのに1年で雨漏りが再発した」という相談の原因は、かなりの割合でこれです。

通気緩衝工法は、この問題を構造で解決します。下地とウレタン層のあいだに、通気緩衝シートによる薄い空気の層をつくる。水蒸気はウレタンを押し上げる前に、この層を横へ横へと移動できる。だから膨れません。

通気緩衝シートの敷き込み。下地に残った湿気を逃がす通り道になり、コンクリートのひび割れの動きも吸収する
通気緩衝シートの敷き込み。裏面の溝が湿気の通り道になり、下地とウレタン層を縁切りします。

脱気筒は何をしている部材なのか

通気緩衝シートで横に移動した水蒸気は、最後にどこかへ出ていかなければなりません。その出口が脱気筒(だっきとう)です。屋上に立っている、キノコのような小さな煙突を見たことがあるかもしれません。あれです。

脱気筒は、防水層のいちばん高い位置に取り付けます。水蒸気は上へ集まる性質があるので、低い場所に付けても湿気は抜けません。逆に高い位置に立てておけば、通気層を伝って集まった水蒸気が自然に外へ排出され続けます。目安は50〜100㎡あたり1本。今回の屋上は約25㎡なので1本を設置しました。

設置した脱気筒。通気緩衝シートを通って集まった水蒸気を屋上の外へ逃がす、小さな煙突のような部材
設置した脱気筒。通気層に集まった水蒸気を、屋上の外へ逃がし続けます。

つまり通気緩衝工法とは、「下地の水分と縁を切るシート」と「その水分を逃がす煙突」の2点セットです。どちらか一方だけでは機能しません。見積書に通気緩衝シートの記載があっても脱気筒がなければ、それは片手落ちの仕様です。

シート防水・FRP・アスファルトと比べて、屋上にはどれが向く?

屋上防水のウレタン防水、シート防水、繊維強化防水、アスファルト防水を比較した図解
屋上の形・下地・雨漏り歴で、防水工法を選びます

屋上の防水はウレタンだけではありません。それぞれ得意な条件が違います。

工法 耐用年数の目安 屋上での向き・不向き
ウレタン塗膜防水 10〜13年 液体を塗るので継ぎ目がなく、架台・配管・支柱まわりなど形が複雑な屋上に強い。既存防水の上から重ねられる。
塩ビシート防水 13〜20年 広くて平らな屋上なら効率が良く長持ち。ただし障害物が多いと切り貼りが増え、継ぎ目が弱点になりやすい。
FRP防水 10〜12年 硬くて強いが、伸縮に追従しにくい。面積の広い屋上ではひび割れが出やすく、狭い床向き。
アスファルト防水 15〜25年 もっとも高耐久だが重く、施工時のにおい・熱の問題があり、戸建ての小規模屋上には過剰になりがち。

今回の屋上を見て、迷わずウレタンを選んだ理由は3つあります。

1つめは、形が複雑だったこと。フェンスの支柱を受けるコンクリートブロックがあり、機器を載せる架台があり、立上りの角が何か所もありました。シート防水だとこれらを1枚ずつ切って貼り、継ぎ目を溶着していく必要がありますが、ウレタンは液体なので、そのまま切れ目なく巻き込めます。

2つめは、既存の下地をそのまま活かせること。既存の防水層を全部はがして捨てる撤去費用がかからず、廃材も出ません。

3つめは、25㎡という面積。シート防水は広い面積で真価を発揮する工法で、この規模では材料のロスと手間のほうが目立ちます。

フェンス支柱のブロックや架台まわりの防水処理。複雑な形状にも切れ目なく巻き込めるのがウレタンの利点
フェンス支柱のブロックまわり。こうした複雑な形状に切れ目なく防水層をつくれるのがウレタンの強みです。

屋上に上がったとき、どこを見ればいい?

専門家でなくても確認できるサインがあります。年に一度、晴れた日に屋上に上がって、次の5点を見てください。

  1. 排水口が詰まっていないか。落ち葉や砂が溜まっていたら、まずそれを取り除いてください。これだけで防げる雨漏りがあります
  2. 雨がやんで数日たっても、水が残っている場所はないか。水たまりが常にできる場所は、勾配不良か床の沈みです。そこだけ劣化が早く進みます
  3. 床にぶよぶよする場所はないか。踏んで沈む感じがあれば、防水層の膨れです
  4. 立上りとの境目(入隅)に切れ目や隙間はないか。屋上の雨漏りは平場より、この角から始まることが多いです
  5. 床の表面が粉をふいていないか。手でこすって白い粉がつくなら、トップコートが寿命を迎えているサインです

5番目のチョーキング(粉化)だけなら、トップコートの塗り替えで済む段階です。3番の膨れや、天井にシミが出ている場合は、防水層そのものの改修を検討する時期に来ています。

7日間の工程を、写真で全部お見せします

屋上ウレタン防水の目地撤去、排水口まわり、下塗り、通気シート、脱気筒、防水材、仕上げ材の施工フロー図
水の入口と湿気の逃げ道を作ってから、防水層を仕上げます

1〜2日目:伸縮目地の撤去と下地補修

防水工事の仕上がりは、9割が下地で決まります。まず、浮いて痩せていたプラスチックの伸縮目地材をすべて撤去しました。この目地材を残したまま上から防水層をつくると、目地が動いたときにその線に沿って防水層が切れます。

撤去してできた溝は、モルタルで平滑に埋め戻します。ここをきれいに均せるかどうかで、防水層の厚みが均一になるかどうかが決まります。地味ですが、いちばん差が出る工程です。床全面のひび割れも、幅の大きいものは同時に処理しました。

傷んだ伸縮目地材を撤去し、目地跡をモルタルで平滑に埋め戻した下地補修の様子
目地跡をモルタルで埋め戻し、平滑にならした状態。ここが凸凹していると防水層の膜厚がばらつきます。

2日目:改修用ドレンの設置

屋上の排水口には改修用ドレンを入れました。これは既存の排水管の内側に、鉛やステンレスの新しい筒を差し込み、そこから雨水を落とすようにする部材です。

なぜ必要か。排水口まわりは、屋上でもっとも水が集まり、もっとも劣化が進んでいる場所です。既存の排水管の内側が錆びていたり、管と床の取り合いが切れていたりすると、そこから建物内部へ直接水が入ります。改修用ドレンを入れて排水経路を既存管から独立させれば、この最大のリスク箇所を丸ごと新しくできます。

屋上の排水口に改修用ドレンを設置。既存の排水管の内側に新しい排水経路をつくり、ドレンまわりからの漏水を防ぐ
改修用ドレン。既存の排水管の内側に新しい排水経路をつくり、ドレンまわりの漏水リスクを断ちます。

3日目:プライマー塗布

下地が乾いたことを確認して、通気緩衝シート用のプライマーを塗ります。プライマーは接着剤の役目をする下塗り材です。ここを省いたり、乾く前に次の工程へ進んだりすると、シートが浮いて後から不具合の原因になります。

通気緩衝シートを敷く前のプライマー塗布。下地とシートの接着力を確保する重要な工程
プライマー塗布。下地とシートの接着を確保する下塗りで、乾燥時間を守ることが重要です。

3〜4日目:通気緩衝シートの敷き込み

プライマーが乾いたら、通気緩衝シートを敷いていきます。シートとシートの継ぎ目には専用のジョイントテープを貼り、この上にウレタンを流したときに段差や隙間ができないようにします。

このシートには2つの役割があります。1つは前述の通り、下地の湿気を逃がす通り道になること。もう1つは、コンクリートのひび割れの動きを吸収することです。防水層を下地に密着させていないので、下でひびが動いても、その動きがそのまま上の防水層に伝わりません。築30年でひび割れが多い今回の屋上には、この点でも適した選択でした。

4日目:脱気筒の設置と、立上りの補強クロス

屋上のもっとも高い位置に脱気筒を立てます。そして、パラペット(屋上をぐるりと囲む立上り壁)の面には補強クロスを貼りました。

立上りは垂直面なので、液体のウレタンを塗ると自重で下へ垂れ、上のほうが薄くなります。補強クロスを貼っておけば、繊維がウレタンを保持して規定の膜厚を確保でき、塗膜そのものも補強されます。屋上の雨漏りは、実は平場ではなく立上りと平場の境目(入隅)から起きることが多い。ここを丁寧にやるかどうかが、5年後10年後に効いてきます。

立上り面に貼った補強クロス。垂れやすい立上りで膜厚を確保し、防水層を補強する
立上り面の補強クロス。垂れやすい垂直面で膜厚を確保し、入隅からの漏水を防ぎます。

5〜6日目:ウレタン防水材を2回に分けて塗布

いよいよウレタン防水材の塗布です。ローラーとゴムベラで、均一に伸ばしていきます。

ポイントは、必ず2回に分けて塗り重ねることです。1回で厚く塗ろうとすると、表面だけが先に硬化して内部に気泡が残ったり、硬化不良を起こしたりします。1回目が硬化したことを確認してから2回目を塗り、規定の膜厚(通気緩衝工法では3mm程度)を確保します。

ウレタン防水材の1回目塗布。ローラーで均一に伸ばし、継ぎ目のない防水層をつくっていく
ウレタン防水材の1回目塗布。ローラーで均一に伸ばしていきます。

ここで手を抜こうと思えば、いくらでも抜ける工程でもあります。塗った後の見た目は1回塗りでも2回塗りでもほとんど変わりません。違いが出るのは数年後です。だからこそ、工程写真を残してお客様にお見せするようにしています。

ウレタン防水材の2回目塗布。2回に分けて塗り重ね、規定の膜厚を確保する
ウレタン防水材の2回目塗布。塗り重ねて規定の膜厚を確保します。

7日目:トップコートとストレーナーの設置

最後にトップコートを塗ります。これは防水層ではなく、防水層を守るための保護塗料です。ウレタンは紫外線に弱く、むき出しのままだと表面から粉状に痩せていきます。トップコートはその紫外線を受け止める犠牲層であり、同時に歩行に対する耐摩耗層でもあります。

トップコートの塗布。紫外線からウレタン防水層を守る保護膜で、定期的な塗り替えが必要な部分
トップコートの塗布。紫外線からウレタン防水層を守る保護膜です。

そして排水口にストレーナーを設置して完了です。落ち葉やゴミが排水管に流れ込むのを受け止める、かご状の部材です。地味な部品ですが、これがないと排水管が詰まり、屋上に水が溜まって立上りを越え、雨漏りにつながります。

仕上げに設置したストレーナー。落ち葉やゴミが排水管へ流れ込むのを防ぎ、詰まりによる溢れを予防する
ストレーナーを設置して完了。排水管の詰まりを防ぎ、屋上に水が滞留するのを予防します。

屋上のウレタン防水は、どれくらい持つ?

ここは、いちばん正直に書かなければいけないところです。

ウレタン防水層そのものの耐用年数は、おおむね10〜13年です。ただしこれは「トップコートを定期的に塗り替えた場合」の数字です。

トップコートは犠牲層なので、紫外線を浴びて先に消耗します。5年前後で塗り替えるのが標準的なサイクルです。費用は屋上の面積によりますが、防水層をゼロからつくり直す工事とは桁がひとつ違います。金額は現地調査後のお見積りでご確認ください。

屋上防水のメンテナンスサイクル(目安)

  • 年1〜2回:排水口の掃除(落ち葉・砂の除去)。ご自身でできます
  • 5年前後:トップコートの塗り替え
  • 10〜13年:ウレタン防水層の再施工

逆に言えば、トップコートを塗り替えずに放置すると、10年持つはずの防水層が7年で寿命を迎えます。そして、防水層まで傷んでしまえば、トップコートの塗り替え費用の何倍もかかる工事に戻ってしまう。今回のお客様にも、5年後にトップコートの塗り替え時期が来ることを、工事のご説明の段階で必ずお伝えしました。

正直に書いておきたい、3つのこと

1. 屋上を防水しても止まらない雨漏りがあります

雨漏りの入口は屋上とはかぎりません。外壁のひび割れ、サッシまわりのシーリング切れ、笠木(パラペットの天端に載っている板金)の継ぎ目、換気扇や配管の貫通部——上の階の天井にシミが出ていても、原因が屋上ではないケースは実際にあります。

だから現地調査では、屋上だけでなく建物をぐるりと見ます。それでも、水の通り道が複雑で、一度で特定しきれないこともあります。「これをやれば必ず止まります」と言い切る業者がいたら、少し疑ってください。私たちは、可能性が高い順に手を入れることをご提案し、その理由をご説明します。

2. 下地の状態で、工法も費用も変わります

この記事では通気緩衝工法をおすすめしていますが、下地が乾いていて健全なら、密着工法のほうが合理的です。逆に、既存の防水層の劣化が激しく、めくれ上がっているような状態なら、撤去してからつくり直す必要があり、その分費用は上がります。

床のひび割れが深くまで達している、コンクリート自体が中性化して脆くなっている、勾配が取れておらず水が溜まっている——こうした条件が出てくると、下地補修の手間が変わり、見積金額も変わります。屋上に上がって、触って、叩いてみないと決められません。

3. トップコートの塗り替えは、必ず必要です

「一度やれば永久に安心」という防水工事は存在しません。屋上は建物のなかでもっとも過酷な環境にさらされる場所です。夏の直射日光、冬の凍結、風で飛んでくる砂——それらを一手に引き受けているのが、あの数ミリの膜です。

5年ごとのトップコート、年1〜2回の排水口掃除。これを続けていただければ、防水層は本来の寿命をまっとうします。ここだけは、はっきりお伝えしておきます。

無料

みのりペイント 代表 松本代表・松本|お気軽にどうぞ

写真を送るだけ、スマホで無料診断

劣化のサインが気になったら、お家の写真をLINEで送るだけ。無料で状態を診断し、今すぐ塗るべきか・まだ待てるかを正直にお伝えします。

  • 大阪・平野区の業者が対応
  • 無料・かんたん
  • しつこい営業はしません
みのりペイント 代表 松本代表・松本|お気軽にどうぞ
  • 大阪・平野区の業者が対応
  • 無料・かんたん
  • しつこい営業はしません

屋上防水についてよくあるご質問

Q. 屋上のウレタン防水の上は、歩いたり物を置いたりしてもいいですか?

A. 軽く歩く程度なら問題ありません。ウレタン防水は塗膜そのものが防水層なので、日常的な点検や洗濯物の出し入れで人が歩く分には耐えられるようにトップコートで保護しています。ただし、鋭い脚のついた棚やコンクリートブロック、プランターなどを直接置きっぱなしにするのは避けてください。点で荷重がかかると塗膜が痛みますし、物の下は水が乾かず、そこだけ先に劣化します。どうしても置きたい場合は、下にゴムマットや保護板を敷き、年に一度は動かして下を乾かしてください。室外機の架台のように動かせないものは、脚の下に保護材を入れた上で防水層を巻き込んで施工します。

Q. 脱気筒は何本くらい必要で、屋上のどこに付けるのですか?

A. 一般的な目安は50〜100平方メートルあたり1本です。この屋上は25平方メートルほどでしたので1本で足りました。位置は「防水層のいちばん高いところ」が原則です。水蒸気は上に集まるので、水勾配の低いほう(排水口の近く)に付けても湿気が抜けません。逆に高い位置なら、通気緩衝シートの通気層を伝って集まった水蒸気が自然に脱気筒へ向かいます。屋上の形が複雑で高い場所が分かれている場合は、それぞれに1本ずつ立てることもあります。数だけ多くても、位置が悪ければ意味がない部材です。

Q. 通気緩衝工法にすると、密着工法より工期はどれくらい延びますか?

A. 同じ面積で比べると、2日ほど長くなるとお考えください。通気緩衝シートを敷き込み、ジョイントテープで目を止め、脱気筒を立てる工程がまるごと増えるからです。この屋上では下地補修から仕上げまで7日間かかりました。ただし工期に大きく影響するのは工法より天気です。ウレタンは塗膜が硬化するまで雨に当てられないので、塗布した直後に降られると、その日の分をやり直すことになります。梅雨どきや冬場は乾燥に時間がかかるため、余裕をもった日程でご提案しています。

Q. 屋上の排水口(ドレン)まわりだけを部分的に直すことはできますか?

A. 応急処置としてはできますが、根本的な解決にはなりにくいのが正直なところです。ドレンまわりは屋上でもっとも水が集まり、もっとも漏水しやすい場所ですが、そこだけ新しい防水材を塗っても、既存の防水層との継ぎ目が新しい弱点になります。また、ドレンから雨漏りしている屋上は、たいてい防水層全体が寿命を迎えています。この事例では改修用ドレンを入れ、既存の排水管の内側に新しい排水経路をつくった上で、屋上全体を防水し直しました。部分補修で済ませるかどうかは、防水層の残り寿命を現地で見てからの判断になります。

Q. 屋上防水と外壁塗装は、どちらを先にやるべきですか?

A. 雨漏りしているなら防水が先です。水が入り続けている状態で外壁だけきれいにしても、内側から傷んでいきます。一方で、まだ雨漏りしていない段階なら、同時施工をおすすめします。屋上防水そのものに足場は必須ではありませんが、外壁塗装には足場が必要です。時期を分けると、その足場代を2回払うことになります。パラペット(屋上の立上り壁)の外側は外壁塗装の範囲、内側は防水の範囲なので、同時に手を入れたほうが取り合い部分の納まりもきれいに仕上がります。

おわりに|天井を見上げなくていい家に

工事が終わった日、お客様が屋上に上がってこられました。ひび割れだらけだった灰色の床が、継ぎ目のない一枚の面になっている。脱気筒が1本、静かに立っている。「これで内装に取りかかれますね」とおっしゃったときの表情を、よく覚えています。

最初にいただいたお電話の、「雨が降るたびに、下の部屋の天井を見上げてしまうんです」という一言。あの不安は、屋上のどこかに開いた小さな入口から始まっていました。入口をふさぎ、下地に残っていた水分の逃げ道をつくり、排水の経路を新しくする。7日間でやったのは、つまりそういうことです。

これで永久に安心、とは申し上げません。5年後にはトップコートの塗り替えのご案内をしますし、それが屋上と長く付き合っていく方法です。ただ、少なくともこれから何度も来る雨のあいだ、天井を見上げなくていい。それだけは、自信を持ってお渡しできたと思っています。

大阪市平野区で、屋上のひび割れや天井のシミが気になっている方。上ってみて「これは普通じゃないかもしれない」と感じたら、写真を1枚撮って送ってください。今すぐ工事が必要なのか、まだ様子を見ていいのか、正直にお答えします。

電話で相談メール相談LINE特典