堺市の外壁塗装に助成金・補助金は使える?公式で確認した全制度と申請の流れ【2026年最新】
結論(2026年8月時点/堺市の公式サイトで確認)
- 堺市に「外壁塗装そのもの」を対象にした助成金・補助金は、2026年8月時点でありません。
- それどころか堺市は、住宅補助のページタイトルに「(外壁、屋根の塗装は対象外です。)」と自ら書いています。これは住宅・建築物防火改修等促進事業のページです。市が先回りして誤解を打ち消しているレベルで、はっきりしています。
- 外壁・屋根の工事が補助対象に入る制度は堺市に実在します。住宅・建築物防火改修等促進事業は「屋根の防火改修工事」「外壁、軒裏の防火改修工事」が対象工事に明記され、工事費の3分の2以内・200万円を限度。ただし塗装は対象外で、対象は準防火地域内の耐震性能を有する既存住宅に限られます。
- 堺市住宅・建築物耐震改修等補助は、木造住宅(昭和56年5月以前に着手)の補強工事で3分の2以内・限度115万円。堺市は「耐震改修工事の補助限度額を100万円から115万円に増額します」と告知しています。こちらも塗り替えだけでは対象になりません。
- 国のみらいエコ住宅2026事業は外壁の断熱改修が対象工事に含まれ最大100万円ですが、通常の塗り替えのみは対象外です。
- 市の制度はいずれも着工前(防火改修は工事契約前)の申請が原則で、予算に達すると年度途中で受付終了します。市税を滞納していると補助は受けられません。
この記事は2026年8月時点の情報です。補助制度は年度ごとに内容が変わり、予算上限で早期終了することもあります。申請前に必ず堺市の公式サイト、または所管課(建築都市局 開発調整部 建築防災推進課/電話 072-228-7482)でご確認ください。
大阪市平野区を拠点に外壁塗装をしている、みのりペイントです。堺市のお客様から「外壁塗装に助成金は使えますか」と聞かれることが本当に多いので、2026年8月に堺市の公式サイトを1ページずつ確認し、公式ページで確認できたことと、確認できなかったことを分けてまとめました。
先に言っておくと、この記事には「堺市の助成金で外壁塗装が半額になります」といった話は一切出てきません。そういう制度は堺市に存在しないからです。代わりに、外壁・屋根に関係しうる制度を1つずつ条件つきで並べ、どこまでが本当なのかをはっきりさせます。大阪府全体の状況は大阪の外壁塗装補助金まとめ|実は「ほぼ出ない」業界の本音をご覧ください。
堺市に外壁塗装の助成金はある?

ありません。2026年8月時点で、堺市の公式サイトに「外壁塗装」「塗り替え」だけを対象とした助成金・補助金の制度ページは存在しません。
珍しいのは、堺市がそれをページの題名で宣言していることです。堺市公式サイトの住宅補助ページは、こういう題名で公開されています。
住宅・建築物防火改修等促進事業(外壁、屋根の塗装は対象外です。)
制度名のあとに、わざわざ丸カッコで「外壁、屋根の塗装は対象外です。」と付けています。ここまで書くということは、「この補助で外壁塗装ができる」と勘違いした問い合わせが堺市に相当数寄せられているということです。裏を返せば、そう誤解させる説明をしている業者が堺市内に存在するということでもあります。
私たちは大阪市平野区の会社ですが、堺市の現場にも入ります。堺市のお客様から「他社に助成金が使えると言われた」と相談を受けたことは一度や二度ではありません。だからこの記事は、制度の紹介記事であると同時に、営業トークの検証記事でもあります。
なぜ堺市は外壁塗装だけに補助を出さないのか?
理由は、補助金の設計思想にあります。市が税金で個人の住宅工事にお金を出すには、その工事が市民全体の利益になるという説明が必要です。
堺市の住宅系補助を並べると、目的がはっきり分かれています。防火改修は「倒れにくく燃えにくいまちづくり」、耐震改修は「地震で建物が倒れる被害を減らす」、空き家関連は「空き家の活用と流通を促す」、省エネ関連は「CO2を減らす」。いずれも、その家の持ち主だけでなく周囲や社会全体に効果が及ぶ工事です。
一方、外壁の塗り替えは、目的が「美観を回復したい」「防水性能を戻したい」「そろそろ築15年だから」というところにあります。これは個人の資産価値を守る工事であって、隣の家や市全体に直接の利益をもたらすものではありません。だから補助の枠に入ってこない。堺市に限らず、大阪府内のほとんどの市町村で同じ構造です。
ただし「まったく関係ない」と切り捨てるのも不正確です。外壁や屋根の工事が補助対象経費として明文化されている制度は、堺市に実際にあります。次の章で全部並べます。
堺市で外壁・屋根に関係しうる制度は?

2026年8月時点で堺市の公式サイトに掲載されている、外壁・屋根や住宅リフォームに関係しうる制度は次のとおりです。いずれも「外壁塗装だから出る」制度ではなく、別の目的を満たす工事の一部として外壁・屋根が絡む場合に限って対象になるものです。
| 制度の正式名称 | 所管課 | 補助対象工事・経費 | 補助率・限度額 | 申請時期 | 外壁塗装は使えるか |
|---|---|---|---|---|---|
| 住宅・建築物防火改修等促進事業(外壁、屋根の塗装は対象外です。) | 建築都市局 開発調整部 建築防災推進課(072-228-7482) | (1)屋根の防火改修工事 (2)外壁、軒裏の防火改修工事 (3)開口部の防火改修工事 (4)建築基準法施行令第136条の2第1項第3号及び第4号に適合させる工事 (5)(1)〜(4)と同時に実施する戸・窓の断熱改修工事 (6)壁、床、天井又は屋根の断熱改修工事 (7)断熱材設置工事個所で同時に行う壁結露等防止工事 | 防火改修等工事費の3分の2以内で200万円を限度 | 事業着手前(工事契約前)に交付申請書と必要書類を提出 | ×(ページ題名に「外壁、屋根の塗装は対象外です。」と明記) |
| 堺市住宅・建築物耐震改修等補助(住宅・マンションを除く) | 建築都市局 開発調整部 建築防災推進課(072-228-7482) | 安全な状態に補強する工事若しくは建替え工事、シェルター設置工事、補強設計 | 木造・昭和56年5月以前に着手:補強設計は3分の2で限度10万円、補強工事は3分の2で限度115万円(工事費用の限度額は延べ床面積1平方メートルあたり39,900円、Iw値0.7未満は51,200円)。それ以外の物は補強工事の限度80万円。シェルター設置工事は2分の1で設計5万円・工事30万円 | 令和8年度の申し込みは令和9年1月29日(金曜)まで。設計や工事を実施する前に申請 | ×(対象は耐震性を高める補強工事) |
| 泉北ニュータウン版マイホーム借上げ制度補助金(戸建て賃貸物件のリフォーム補助) | 泉北ニューデザイン推進室(072-228-7530) | システムキッチン、システムバス、洗面化粧台、トイレ及び冷暖房設備の設置又は交換、畳、フローリング、壁クロスの張替え等 | 補助対象経費に2分の1を乗じた額、補助上限額50万円 | 令和8年4月1日から令和9年3月31日まで | ×(対象経費は内装・設備。外壁塗装は列挙されていない) |
| 堺市子育て世帯等空き家活用定住支援事業補助金 | 住宅施策推進課(072-228-8215) | 空き家の購入に要した費用(工事費ではありません) | 公式サイトの要件・リーフレットで要確認 | 令和8年5月1日から令和9年1月29日まで(予算に達した時点で受付終了) | ×(購入費の補助であり、塗装工事費は対象外) |
| 建築物火災安全改修モデル事業 | 建築都市局 開発調整部 建築防災推進課(072-228-7482) | 直通階段増設又はバルコニー設置、退避区画化、竪穴部分の防火・防煙区画化 | 対象工事費の10分の10(千円未満切り捨て)、最高1,400万円 | 公式サイトで要確認 | ×(対象は3階以上の非住宅建築物。戸建住宅は対象外) |
| みらいエコ住宅2026事業(国/躯体の断熱改修) | 国土交通省・環境省/事務局 | 外壁、屋根・天井、床への規定量以上の断熱材設置など | 最大100万円 | 住宅省エネ2026キャンペーンの登録事業者と契約し、2025年11月28日以降に着工。補助額5万円以上が要件 | △(外壁の断熱改修は対象。通常の塗り替えのみは対象外) |
| 先進的窓リノベ2026事業(国) | 環境省/事務局 | 窓・ドアの断熱改修 | 5万円から100万円/戸 | 住宅省エネ2026キャンペーンの登録事業者による施工 | ×(対象は窓・ドア。外壁は対象外) |
出典:堺市「住宅・建築物防火改修等促進事業(外壁、屋根の塗装は対象外です。)」更新日2024年4月1日(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/jutaku/bokakaishusokushin.html)、堺市「住宅の耐震改修補助内容」更新日2025年10月1日(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/jutaku/kenchiku/anzen/taishinkaishu/jyuutakuhojyo.html)、堺市「耐震改修をお手伝いします」(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/jutaku/kenchiku/anzen/taishinkaishu/26taisinkaisyuu.html)、堺市「泉北ニュータウン版マイホーム借上げ制度補助金(戸建て賃貸物件のリフォーム補助)」(https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/senbokusaisei/kurashi/stock/senboku_kariagehojokin.html)、堺市「堺市子育て世帯等空き家活用定住支援事業補助金」更新日2026年4月30日(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/jutaku/jutaku/akiya_rikatsuyou/teiju_hojo.html)、堺市「建築物火災安全改修モデル事業への補助内容」(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/jutaku/kenchiku/anzen/model2.html)、堺市「住宅省エネ2026キャンペーン(国土交通省・経済産業省・環境省)」(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/gomi/ondanka/oshirase/jutakushoenekyan.html)
「防火改修」は外壁が対象だが、塗装は対象外
堺市の制度で、外壁と屋根が補助対象工事に堂々と書かれているのはこの制度です。住宅・建築物防火改修等促進事業は、堺市が「倒れにくく燃えにくいまちづくりを進めるため、新たな準防火地域の指定拡大を契機とし、既存住宅を対象に、『延焼の恐れのある部分』の防火改修工事等(増改築を伴わないものに限る。)に要する費用の一部を補助します」と説明している制度です。
補助対象となる工事には、はっきりと「(1)屋根の防火改修工事」「(2)外壁、軒裏の防火改修工事」が並んでいます。補助率と限度額は防火改修等工事費の3分の2以内で200万円。金額としては堺市の住宅補助のなかで最大級です。
それでも塗装は使えません。堺市が定義する「防火改修工事」は、「既存住宅で、屋根すべてを建築基準法第62条に適合させる工事又は延焼の恐れのある部分の外壁、軒裏のすべてを建築基準法第61条に適合させる工事」です。つまり建築基準法の防火性能に「適合させる」ための改修であって、既存の外壁材の上に塗料を塗る工事は、この定義に入りません。だからページ題名に「(外壁、屋根の塗装は対象外です。)」と書かれているわけです。
条件も限定的です。対象は準防火地域内の耐震性能を有する既存住宅。「延焼の恐れのある部分」とは、堺市の説明では「1階では敷地境界(又は道路の中心)から3メートル以内にある部分、2階以上では5メートル以内にある部分」を指します。申請者は対象建築物の所有者で登記名義人又は固定資産税納税義務者に限られ、市民税や固定資産税などの完納者である必要があります。
なお、この制度には断熱改修も含まれています。「(5)(1)から(3)の他……の工事と同時に実施する戸・窓の断熱改修工事」「(6)壁、床、天井又は屋根の断熱改修工事」が対象工事に入っており、堺市は「住まいのお得情報」ページでこれを「堺市住宅・建築物防火断熱改修等補助」と呼んでいます。ただし(6)は「(5)を実施した居室の断熱性能の向上に寄与しないものを除く」とされ、戸・窓の断熱改修とセットであることが前提です。壁の断熱だけを単独で申請することはできません。
耐震改修補助は115万円に増額。ただし対象は補強工事
堺市住宅・建築物耐震改修等補助は、堺市の住宅系補助のなかで最も利用されている制度です。堺市は「耐震改修工事の補助限度額を100万円から115万円に増額します」と告知しています。
木造住宅で昭和56年5月以前に着手した物の場合、補強設計は費用の3分の2で限度10万円(延べ床面積1平方メートルあたり3,450円を乗じた金額以内)、補強工事は費用の3分の2で限度115万円(延べ床面積1平方メートルあたり39,900円を乗じた金額以内。ただしIw値0.7未満のものは51,200円)です。建築基準法42条の道路に接道している「上記以外の物」は、補強工事の限度が80万円になります。シェルター設置工事は2分の1で設計5万円・工事30万円が限度です。
対象となるのは「安全な状態に補強する工事若しくは建替え工事」。壁を補強する、金物を入れる、基礎を直す、といった耐震性能に直接効く工事です。外壁の塗り替えは耐震性能を1ミリも上げないので、この枠には入りません。
ただし、実務上こういうケースはあります。耐震改修で外壁をいったん剥がして補強し、復旧のときに外壁を仕上げ直す場合です。この場合でも「塗装費が補助対象になる」と勝手に判断してはいけません。補助対象経費の範囲は交付要綱で決まっており、判断するのは堺市の建築防災推進課です。必ず着工前に、見積書の内訳を持って市に確認してください。
申請上の注意も堺市がはっきり書いています。「補助金の申請は、設計や工事を実施する前に行ってください。実施後の申請では補助金が出ませんのでご注意ください。」「また、建物所有者が市税を滞納している場合も補助はできません。」令和8年度の申し込みは令和9年1月29日(金曜)までですが、「予算の執行状況により、期限前に受付を終了する場合があります」とも書かれています。
泉北ニュータウンのリフォーム補助は「内装・設備」が対象
泉北ニュータウン内の戸建て住宅を若年層・子育て世代に貸し出すオーナー向けに、泉北ニュータウン版マイホーム借上げ制度補助金(戸建て賃貸物件のリフォーム補助)があります。補助は補助対象経費に2分の1を乗じた額、上限50万円。申請期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までです。
ここで注意したいのが対象経費です。堺市が挙げているのは「システムキッチン、システムバス、洗面化粧台、トイレ及び冷暖房設備の設置又は交換、畳、フローリング、壁クロスの張替え等」。すべて内装・住宅設備で、外壁・屋根は列挙されていません。「等」に外壁塗装が含まれるかどうかを自己判断するのは危険です。利用を検討する場合は泉北ニューデザイン推進室(072-228-7530)に工事内容を伝えて確認してください。
空き家の制度は「購入費」であって工事費ではない
堺市子育て世帯等空き家活用定住支援事業補助金は名前から「空き家の改修に使えそう」と誤解されがちですが、堺市の説明は「空き家を購入し、市外転入又は市内の賃貸住宅から転居した若年世帯・子育て世帯に対して空き家の購入に要した費用を補助し」となっています。補助されるのは購入費です。買った家の外壁を塗り替える費用は対象外です。
令和8年度からは「空き家建替型」が新設され、昭和56年5月31日以前に建築された空き家を購入して建て替えて住んだ場合も対象になりました。受付は令和8年5月1日から令和9年1月29日までで、「申請書類の不備がない方から先着で受付し、令和8年度予算に達した時点で受付を終了します」とされています。
堺市の区によって制度は違う?
違いません。堺市は政令指定都市で、堺区・中区・東区・西区・南区・北区・美原区の7区がありますが、ここまで挙げた補助制度はすべて堺市が市として実施しているもので、区ごとに別々の助成金があるわけではありません。申請窓口も区役所ではなく、堺市役所高層館の担当課です(建築防災推進課は高層館13階、住宅施策推進課は高層館14階)。
ただし、お住まいの場所によって使えるかどうかが変わる制度はあります。これは「区の違い」ではなく「区域指定の違い」です。
- 準防火地域かどうか:防火改修等促進事業は準防火地域内の既存住宅が対象です。堺市は準防火地域の指定を拡大しており、自宅が該当するかは都市計画情報で確認が必要です。
- 泉北ニュータウン内かどうか:マイホーム借上げ制度補助金は泉北ニュータウン内の戸建て住宅が対象です。泉北ニュータウンは主に南区と一部の中区にまたがります。
- 居住誘導区域内かどうか:空き家活用定住支援事業は「堺市立地適正化計画に記載された居住誘導区域内」であることが要件です。
つまり「南区だから使える」ではなく「泉北ニュータウン内だから使える」という整理です。西区の臨海部のように、地域ごとに外壁の傷み方が違う話とは別問題なので、混同しないようにしてください。潮風の影響が強い地域の塗料選びについては堺市西区の外壁塗装|浜寺・臨海部の潮風に配慮した塗料選びと施工事例にまとめています。
国の制度で外壁塗装に使えるものは?

堺市は公式サイトで住宅省エネ2026キャンペーンを案内しています。堺市のページに掲載されている構成事業は次の4つです。
- みらいエコ住宅2026事業(環境省及び国土交通省)
- 先進的窓リノベ2026事業(環境省)
- 給湯省エネ2026事業(経済産業省)
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業(経済産業省)
このうち外壁に関係するのはみらいエコ住宅2026事業だけです。この事業は外壁の断熱改修が対象工事に含まれ、補助は最大100万円。ただし条件があります。住宅省エネ2026キャンペーンに登録された事業者が施工すること、2025年11月28日以降に着工していること、補助額が5万円以上になることです。そして最も重要な点として、通常の塗り替えのみは対象外です。
ここを誤解している方が非常に多いので、はっきり書きます。「断熱塗料」「遮熱塗料」を塗ることは、この制度でいう外壁の断熱改修ではありません。対象になるのは、規定量以上の断熱材を外壁に施工する改修です。塗料は断熱材ではないので、いくら高性能な遮熱塗料を選んでも、それだけでは補助の対象になりません。
先進的窓リノベ2026事業は窓・ドアの断熱改修が対象で、補助額は5万円から100万円/戸です。外壁塗装と同時に窓を交換するなら検討の価値がありますが、外壁そのものは対象外です。
堺市の住宅省エネ2026キャンペーン案内ページの所管は環境局カーボンニュートラル推進部環境エネルギー課(072-228-7548)です。ただし堺市は案内をしているだけで、審査や交付は国の事務局が行います。制度の可否を判断できるのは事務局であって、堺市でも塗装業者でもありません。
「堺市の助成金が使えます」と言う業者は信用していい?

信用しないでください。堺市は消費生活センターのページで、屋根・外壁の点検商法について具体的な相談事例を公開しています。原文はこうです。
「近所で行う工事のあいさつ」などを口実に突然訪問し住宅の点検を勧め、うその報告などで不安をあおり高額な契約をさせる手口を『点検商法』といいます。
実際に堺市に寄せられた相談として、次の事例が掲載されています。
業者が家に来て「近所で工事をしているが、お宅の屋根瓦が割れているのが見えた。無料で点検する」と言うので屋根にあがって点検してもらった。写真を見せられ、「放置しておくと雨漏りして大変なことになる」と言われたので100万円の屋根の補修工事契約をしたが、高すぎるので解約したい
火災保険を絡めた手口についても、堺市は別ページで注意喚起しています。
台風などの被害による住宅の修理や家財の補償は火災保険の対象となりますが、経年劣化による修理は対象となりません。「無料」や「自己負担なし」といった言葉に惑わされて、安易に契約しないようにしましょう。
堺市のアドバイスは明快です。「突然やってくる業者の話をうのみにせず、安易に点検させないようにしましょう」「その場で契約を即断するのは危険です」「雨漏りなど住居の現状に不安がある場合、家を建てた工務店など複数者から見積書を取りましょう」。そして「訪問販売では特定商取引法により契約書を渡すことが義務付けられており、納得せず契約してしまった場合、契約書を受け取った日を含めて8日間はクーリング・オフ(無条件解約)することができます」としています。
出典:堺市「住宅の点検商法にご注意」更新日2025年1月1日(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/shohi/trouble/sumai/check.html)、堺市「火災保険を利用した住宅修理契約にご注意」(https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/shohi/trouble/sumai/jyuutakusyuuri.html)
相談先は堺市市民人権局 市民生活部 消費生活センター(電話 072-221-7146/相談専用)です。
「助成金が使えます」と言われたら、その場で確認できる質問3つ
訪問営業で助成金の話が出たら、次の3つを聞いてください。答えられない業者は、制度を理解していないか、理解したうえで嘘をついています。
- 「その制度の正式名称は何ですか。堺市のどのページに載っていますか」——制度名を言えず「市の補助金」としか言わない場合は、そこで終わりです。
- 「所管課はどこですか。電話番号を教えてください」——堺市の住宅補助はほとんどが建築防災推進課(072-228-7482)です。業者が答えられないなら、その場でご自身がこの番号にかけてください。
- 「申請は着工前ですよね。交付決定が出るまで契約はしません」——堺市の制度は着工前申請が原則です。「先に契約してください、申請は後でやります」と言う業者は、補助を出す気がありません。
私たちみのりペイントは、堺市のお客様から助成金の質問を受けたとき「堺市に外壁塗装単独の助成金はありません」と正直にお伝えしています。これを言うと契約率は下がります。それでも、市役所に電話1本すれば分かる嘘をついて仕事を取るくらいなら、断られたほうがましだと考えています。営業の断り方についてはしつこい塗装業者の営業を撃退する完全ガイド、火災保険を使った手口については「火災保険で外壁塗装」の詐欺手口もあわせてご覧ください。
堺市の補助制度を申請するときの流れは?
堺市の制度に共通する手順は次のとおりです。順番を1つでも間違えると補助が出ません。
| 順番 | やること | 間違えると起きること |
|---|---|---|
| 1 | 所管課に電話し、工事内容が対象になるか確認する | 対象外の工事で見積を進めてしまう |
| 2 | 市税の滞納がないか確認する | 要件を満たせず申請できない(堺市は「市税を滞納している場合も補助はできません」と明記) |
| 3 | 耐震改修なら先に耐震診断・補強設計を行う | 補強工事の補助が受けられない |
| 4 | 交付申請書と必要書類を提出する(防火改修は工事契約前) | 契約後・着工後の申請は無効 |
| 5 | 交付決定を待ってから契約・着工する | 「実施後の申請では補助金が出ません」(堺市) |
| 6 | 工事完了後に実績報告・請求を行う | 期限を過ぎると交付されない |
もう1つ、時期の問題があります。堺市の耐震改修補助の令和8年度受付は令和9年1月29日までですが、「予算の執行状況により、期限前に受付を終了する場合があります」。空き家活用定住支援も「令和8年度予算に達した時点で受付を終了します」とされています。年度末に近づくほど枠が埋まるので、使う可能性があるなら年度の早いうちに動くのが鉄則です。申請全般の考え方は外壁塗装の補助金申請の手順|「ほぼ出ない」現実と正しい申請の流れにまとめています。
助成金が使えないなら、費用はどう抑える?
ここが本題だと思っています。堺市で外壁塗装をする以上、助成金はまず出ません。それなら「補助で下げる」のではなく「元の金額を適正にする」ほうが現実的です。効果の大きい順に挙げます。
1. 下請け構造を避ける
訪問販売会社や大手リフォーム会社経由で頼むと、実際に塗るのは下請けの職人で、間に中間マージンが乗ります。自社の職人が直接施工する会社に頼めば、この分がそのまま消えます。助成金で数十万円を狙うより確実です。
2. 相見積もりで「何にいくら」を比べる
総額だけ見ても比較になりません。見るべきは足場の平米単価、塗料のメーカー名と製品名、塗る回数(下塗り・中塗り・上塗り)、塗装面積の根拠です。塗料名が「シリコン塗料」としか書かれていない見積書は、比較に使えません。判断基準は外壁塗装の業者比較で見るべき5項目で解説しています。
3. 塗料のグレードを「築年数と居住予定」で決める
高い塗料が常に得ではありません。あと10年でその家を手放すなら、フッ素や無機を選ぶ意味は薄い。逆に長く住むなら、耐用年数の長い塗料で塗り替え回数を減らしたほうが総額は下がります。1回の金額ではなく、住む年数あたりの金額で考えてください。
4. 自然災害による破損は火災保険を確認する
台風で棟板金が飛んだ、飛来物で外壁が割れたといった自然災害由来の破損は、火災保険の風災補償の対象になる場合があります。ただし堺市も注意喚起しているとおり、経年劣化による修理は対象となりません。「保険で無料になる」と業者が言い切ったら、その時点で疑ってください。
5. 傷む前に塗る
いちばん効くのがこれです。チョーキングやヘアクラックの段階なら、洗浄と下塗りで対応できます。しかしシーリングが完全に切れて雨水が入り、下地が傷んでからでは、外壁の張り替えや大工工事が加わって金額が跳ね上がります。助成金がない地域だからこそ、劣化を進ませないことが最大の節約になります。堺市中区での実際の施工内容は堺市中区日置荘北町にて築25年サイディング外壁・スレート屋根が高耐候フッ素塗料で蘇るをご覧ください。
それでも判断に迷うときは、他社の見積書を持ってセカンドオピニオンを取るのが確実です。外壁塗装のセカンドオピニオン|第三者診断の活用で安心施工を実現もご参考にどうぞ。近隣の松原市の状況は松原市の外壁塗装に助成金・補助金は使える?で同じ調べ方をしています。
よくある質問
堺市に外壁塗装の助成金・補助金はありますか?
2026年8月時点で、堺市に「外壁塗装そのもの」を対象とした助成金・補助金はありません。堺市は住宅・建築物防火改修等促進事業のページ題名に「(外壁、屋根の塗装は対象外です。)」と明記しています。外壁・屋根の工事が対象経費に入る制度は存在しますが、いずれも防火性能や耐震性能を高めることが目的で、塗り替えは対象になりません。
堺市の防火改修や耐震改修の補助で外壁塗装はできますか?
できません。防火改修等促進事業の対象は「延焼の恐れのある部分の外壁、軒裏のすべてを建築基準法第61条に適合させる工事」など法適合のための改修で、補助は工事費の3分の2以内・200万円が限度です。耐震改修等補助の対象は「安全な状態に補強する工事若しくは建替え工事」で、木造・昭和56年5月以前着手の補強工事は3分の2以内・限度115万円です。どちらも塗装工事そのものは対象外です。
堺区や南区など、区によって制度は違いますか?
違いません。堺市は政令指定都市ですが、住宅関連の補助は堺市が市として実施しており、7区それぞれに別の助成金があるわけではありません。ただし準防火地域、泉北ニュータウン、居住誘導区域といった区域指定によって使える制度が変わるため、区の名前ではなく自宅の所在地が該当区域かどうかで判断してください。
国の補助金で外壁塗装に使えるものはありますか?
みらいエコ住宅2026事業は外壁の断熱改修が対象工事に含まれ、補助は最大100万円です。ただし住宅省エネ2026キャンペーンの登録事業者による施工、2025年11月28日以降の着工、補助額5万円以上が条件で、通常の塗り替えのみは対象外です。断熱塗料や遮熱塗料を塗ることは、この制度でいう断熱改修には当たりません。先進的窓リノベ2026事業は窓・ドアの断熱改修が対象で5万円から100万円/戸です。
「堺市の助成金が使えます」と訪問してきた業者は信用していいですか?
信用しないでください。堺市は「近所で行う工事のあいさつ」などを口実に突然訪問し住宅の点検を勧め、うその報告などで不安をあおり高額な契約をさせる手口を『点検商法』として注意喚起しています。制度の正式名称、掲載されている堺市のページ、所管課の電話番号を答えられない業者は疑ってください。堺市の住宅補助の多くは建築都市局 開発調整部 建築防災推進課(072-228-7482)が所管しています。訪問販売で契約してしまった場合、契約書を受け取った日を含めて8日間はクーリング・オフができます。
補助金の申請は工事のあとでもできますか?
できません。堺市は耐震改修補助について「補助金の申請は、設計や工事を実施する前に行ってください。実施後の申請では補助金が出ませんのでご注意ください。」と明記しています。防火改修等促進事業も事業着手前、つまり工事契約前の申請が必要です。また建物所有者が市税を滞納している場合も補助は受けられません。予算に達すると年度途中で受付が終了するため、利用する可能性があるなら年度の早い時期に所管課へ相談してください。
助成金が使えない場合、外壁塗装の費用を抑える方法はありますか?
あります。中間マージンの発生しない自社施工の会社に依頼する、足場の平米単価と塗料の製品名・塗り回数まで明記した見積書で相見積もりを比較する、住む年数から塗料のグレードを決める、台風などの自然災害による破損は火災保険の風災補償を確認する、劣化が進む前に塗り替える、といった方法です。堺市も「経年劣化による修理は火災保険の対象となりません」と注意喚起しているため、保険で全額まかなえるという説明には注意してください。
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