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施工事例紹介

東大阪市新庄|築20年パワーボード外壁をフッ素で塗装|水に弱いALCを守った18日間の全記録

BEFORE 施工前
東大阪市新庄・築20年パワーボード外壁の施工前の全景
AFTER 施工後
東大阪市新庄・パワーボード外壁をフッ素で塗り替えた施工後の全景


東大阪市新庄・築20年パワーボード外壁の施工前の全景
東大阪市新庄・築20年パワーボード外壁の施工前の全景
パワーボード外壁に発生したチョーキング(指に白い粉が付着)
指でなぞると外壁の色がそのまま粉になって付いてきました
パワーボードの目地シーリングに入ったひび割れ
パネルとパネルの継ぎ目に入っていたひび割れ
サッシまわりのシーリングの劣化状況
窓まわりのシーリングも同じように劣化していました
ドローンで確認した屋根全体の状態
ドローンで屋根全体を撮影し、お客様と一緒に確認しました
割れが見つかった屋根瓦のクローズアップ
一部の瓦に割れが見つかりました
外壁の主剤に使用した水性1液フッ素塗料KFシェアルドF
外壁の主剤に選んだKFシェアルドF(水性1液フッ素)
パワーボード外壁を守る施工の流れ。目地補修、高圧洗浄、下塗り、中塗り、上塗り、付帯部仕上げ
水の入口を止めてから、塗膜で外壁を守ります
パワーボードの目地をウレタンで充填する下地補修
割れていた目地にウレタン系のシーリング材を充填し、ヘラで押さえます
サッシまわりのシーリング補修作業
サッシまわりも同じように補修していきます
パワーボード外壁の高圧洗浄作業
高圧洗浄機で外壁の汚れを落とします
下塗りに使用したアンダーフィラー弾性エクセル
下塗りに使用したアンダーフィラー弾性エクセル
ローラーで下塗りフィラーを塗布する様子
ローラーで丁寧に下塗りを入れていきます
パワーボード外壁の中塗り工程
フィラーが乾いたあと、フッ素の主剤で中塗りに入ります
濃茶のアクセント部分を塗り分ける様子
一部に濃い茶色を入れて塗り分けます
パワーボード外壁の上塗り工程
中塗りと同じ塗料・同じ色で上塗りを行います
割れていた屋根瓦を補修した後の状態
割れていた瓦を補修しました
屋根の下塗りに使用したファインパーフェクトベスト強化シーラー
屋根の下塗りに使用したファインパーフェクトベスト強化シーラー
屋根の中塗り工程
ファインパーフェクトベストで屋根の中塗りを行います
屋根の上塗り工程
上塗りで仕上げます
雨どいなど付帯部の塗装作業
雨どいなどの付帯部を仕上げていきます
濃茶アクセントが引き立つ施工後の外観
濃茶のアクセントが引き締めてくれました
東大阪市新庄・パワーボード外壁をフッ素で塗り替えた施工後の全景
東大阪市新庄・パワーボード外壁をフッ素で塗り替えた施工後の全景

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「お隣が塗ってはるのを見て、うちもそろそろかなと思って」

東大阪市新庄のお客様から最初にいただいたご相談は、この一言でした。築20年、一度も外壁を塗り替えていないお宅です。ご近所の工事を私たちが手がけていたこともあり、足場が組まれている様子をずっと気にして見ておられたそうです。

それから18日後。足場を解体した日、お客様は道路の向かいまで下がってご自宅を眺め、しばらく黙ったあとにこう言われました。

「濃い茶色、入れて正解でしたね」

この記事は、その18日間の記録です。ヘーベルパワーボードと呼ばれるALC系の外壁を水性1液フッ素で塗り替え、屋根も同時に塗装。割れていた瓦の補修まで含めて、同等の内容を現在の価格でお見積りすると132万円前後になります。

パワーボードという外壁材が何に弱く、なぜ塗り替えを先延ばしにしてはいけないのか。現地調査で何を見つけ、どんな塗料を選び、どういう手順で仕上げたのか。全工程を22枚の写真で公開します。

工事データ

施工エリア 大阪府東大阪市新庄
築年数 20年(初めての塗り替え)
建物・外壁材 2階建て戸建て/パワーボード(ALC系外壁材)+瓦屋根
施工内容 外壁塗装/屋根塗装/目地・サッシまわりのシーリング補修/瓦の割れ補修/付帯部塗装
使用塗料 外壁:KFシェアルドF(水性1液フッ素・KFケミカル)
下塗り:アンダーフィラー弾性エクセル(日本ペイント)
屋根:ファインパーフェクトベスト(日本ペイント)
屋根下塗り:ファインパーフェクトベスト強化シーラー
外壁ベージュ系+一部に濃茶のアクセント
工期 18日間
保証 外壁10年/屋根5年
参考価格 132万円前後(税込)
※同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です。実際の金額は建物の大きさ・劣化の程度・足場の条件によって変わります。

「まだ大丈夫」と思っていた築20年

お客様が最初に口にされたのは、金額の心配ではありませんでした。

「見た目はそんなに汚れてないと思うんですけど、本当に今やる必要があるんでしょうか」

これは、パワーボードのお宅で本当によくいただくご質問です。パワーボードは表面の凹凸が深く、目地のラインがはっきり出るデザインが多いため、多少劣化が進んでも「まだ味がある」ように見えてしまいます。窯業系サイディングのように反りや浮きが目立ちにくいのも、判断を遅らせる原因です。

もうひとつ、お客様が気にしておられたのが屋根でした。「二階の屋根なんて自分では絶対に見られへんし、業者さんに言われても本当かどうか分からへん」。この不安も、私たちがよく耳にするものです。

だから私たちは、屋根はドローンで撮影し、外壁はその場で写真をお見せしながらご説明することにしています。判断の材料をお客様の手元に残すのが目的です。「危ないから今すぐ」ではなく、「この写真を見てどう思われますか」から始めたいと考えています。

現地調査で見つかった4つの劣化

築20年のパワーボード外壁で見つかったチョーキング、目地ひび割れ、サッシまわり、屋根瓦割れの4つの劣化図解
見た目がきれいでも、目地とサッシまわりから傷みます

1|チョーキング|外壁を指でなぞると分かります

パワーボード外壁に発生したチョーキング(指に白い粉が付着)
指でなぞると外壁の色がそのまま粉になって付いてきました

外壁を指の腹でスッとなぞると、外壁の色そのままの白っぽい粉が指に付着しました。これがチョーキング(白亜化)です。

チョーキングの確認方法(ご自身でできます)

  1. 晴れて外壁が乾いている日を選びます。雨上がりや朝露が残る時間帯は粉が付きにくく、正しく判定できません。
  2. 手が届く高さの外壁を、指の腹で10センチほど横になぞります。
  3. 指に外壁と同じ色の粉が付けば、チョーキングが出ています。
  4. 南面と北面の両方で試してください。日当たりの良い南面や西面から先に進むため、面によって差が出ます。

チョーキングは、塗膜に含まれる樹脂が紫外線で分解し、顔料が粉になって表に出てきている状態です。塗膜の防水機能が切れかけているサインと考えてください。汚れではないので、洗っても翌年また出てきます。

そして、これがパワーボードでは特に重い意味を持ちます。理由は後ほど詳しくご説明します。

2|目地のひび割れ|パワーボード特有の弱点です

パワーボードの目地シーリングに入ったひび割れ
パネルとパネルの継ぎ目に入っていたひび割れ

パワーボードはパネルを並べて張っていく外壁材なので、パネルどうしの継ぎ目(目地)が必ずできます。その継ぎ目にはシーリング材が充填されていて、雨と湿気の侵入を止める役目を負っています。

今回はこのシーリングが痩せて、部分的に切れていました。触ると弾力がなく、指で押しても戻ってきません。ここが切れているということは、外壁材の断面がむき出しになりかけているということです。

3|サッシまわりのシーリング

サッシまわりのシーリングの劣化状況
窓まわりのシーリングも同じように劣化していました

戸建ての雨漏りで最も多い入口のひとつが、窓サッシのまわりです。外壁材とサッシという性質の違う材料が突き合わさる場所なので、地震や温度変化による動きが集中し、シーリングが先に傷みます。

塗装工事は「きれいにする工事」だと思われがちですが、私たちは雨漏りしにくい家に戻す工事だと考えています。サッシまわりは、その意味で必ず手を入れる場所です。

4|屋根瓦の割れ|ドローンで発見しました

ドローンで確認した屋根全体の状態
ドローンで屋根全体を撮影し、お客様と一緒に確認しました
割れが見つかった屋根瓦のクローズアップ
一部の瓦に割れが見つかりました

ドローンを飛ばして屋根全体を撮影したところ、瓦の一部に割れが見つかりました。写真をお見せすると、お客様は「これ、いつからやろ」と驚いておられました。

瓦の割れを放置すると、単純に雨が入るというだけでは済みません。割れた破片が台風や強風で飛ぶのが最も怖いところです。二階の屋根から落ちた瓦の破片は、下にいる人や隣家の車を傷つけます。大阪は毎年のように台風が通過しますから、割れを見つけた以上、そのままにはできませんでした。

パワーボード(ALC)外壁の塗装で知っておくべきこと

ここからがこの記事の本題です。パワーボードのお宅にお住まいの方には、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。

パワーボードとは?サイディングとの違い

パワーボードは、ALC(軽量気泡コンクリート)を素材とした外壁材です。名前のとおり、コンクリートの内部に無数の細かい気泡を含ませて作られています。

この「気泡だらけ」という構造が、パワーボードのすべてを決めています。

軽い コンクリートの約4分の1の重さ。建物にかかる負担が小さく、耐震面で有利です。
断熱性が高い 内部の気泡が空気の層として働き、熱を伝えにくくします。
燃えにくい 素材そのものが無機質なコンクリート系なので、防火性能に優れます。
内部に補強材 鉄筋や金網がパネルの中に組み込まれ、強度を確保しています。
長寿命 素材自体は50年以上の耐久性を持つとされます。

一般的な窯業系サイディングとの一番の違いは、パネル1枚あたりのサイズが小さく、厚みがあることです。厚みがあるぶん断熱・遮音に強い一方で、1枚が小さいということは、同じ面積の壁でも継ぎ目の本数がサイディングよりずっと多くなるということでもあります。

ここが、後々のメンテナンスを左右する分かれ道になります。

パワーボード外壁が水に弱いと言われる理由

パワーボード外壁が水に弱い理由。塗膜が生きている状態と塗膜が切れた状態の断面比較図
防水しているのは外壁材ではなく、表面の塗膜です

パワーボードの最大の弱点は、水に弱いことです。

先ほど「気泡だらけ」と書きました。気泡が多いということは、素材そのものが多孔質、つまりスポンジのように水を吸い込む性質を持っているということです。実際、パワーボードは水を含むと一時的に強度が落ち、乾けば元に戻るという性質があります。

だからこそ、パワーボードは新築時に必ず表面を塗装した状態で仕上げられています。塗膜がなければ成立しない外壁材なのです。素地がむき出しのパワーボードというものは、本来ありえません。

窯業系サイディングも塗膜で守られている点は同じですが、パワーボードの場合は水が入ったときの行き先が内部の気泡です。表面だけの問題では終わらず、壁の中で水が滞留し、内部の鉄筋の腐食や凍結による割れにつながっていきます。表面がきれいに見えていても、内側から傷んでいくのがパワーボードの怖さです。

つまり、パワーボードにおける塗装は「見た目をきれいにするもの」ではなく、外壁材そのものの寿命を決める防水層です。チョーキングが出ているということは、その防水層が切れかけているということ。冒頭でお伝えした「チョーキングがパワーボードでは特に重い意味を持つ」というのは、この理由からです。

継ぎ目が多いから、シーリングの管理が特に重要です

パワーボード外壁は目地とサッシまわりの管理が重要であることを示した図解
パワーボードは、塗料選びより先に目地とサッシまわりを確認します

パネルが小さいぶん継ぎ目が多い、と先ほど書きました。これは水の入口の候補がサイディングより多いということでもあります。

塗膜が守っているのはパネルの「表面」だけです。継ぎ目の部分はシーリング材が守っています。どれだけ良い塗料で表面を塗っても、目地のシーリングが切れていれば、そこからパネルの断面に水が入ります。断面はまさに気泡の切り口ですから、表面より格段に水を吸います。

パワーボードの塗り替えで、私たちが下地補修に時間をかける理由がここにあります。塗料選びと同じか、それ以上に大切な工程だと考えています。

ALC外壁は何年ごとに塗り替える?

目安としては10年から15年に一度とお考えください。ただし、これは前回使われた塗料のグレードと、建物の向き・立地によって前後します。

より確実なのは、年数ではなく状態で判断することです。次のいずれかが出ていれば、塗り替えを検討する時期に入っています。

  • 指でなぞると粉が付く(チョーキング)
  • 目地のシーリングが痩せた、切れた、弾力がなくなった
  • 外壁の表面が濡れたあと、いつまでも乾かず色が濃いままの箇所がある
  • コケや藻が北面に広く出ている

3つめは特に見落とされがちですが、パワーボードにとっては重要なサインです。塗膜が生きていれば水は玉になって流れますが、防水性が切れていると素地が水を吸い、そこだけ乾きが遅くなります。雨上がりに外壁を見るという点検方法を、ぜひ覚えておいてください。

先延ばしにすると何が起きるのか。塗膜が切れた状態が続くと、水は素地に入り込み、乾く前にまた雨が来る、という繰り返しになります。やがて内部の補強材が錆び、パネル自体に浮きや欠けが出ます。ここまで進むと塗装では戻せず、パネルの張り替えという大掛かりな工事になってしまいます。パワーボードは、外壁材としての素材寿命は50年以上あるのに、塗り替えの遅れだけで寿命を縮めてしまうのがもったいないところです。

パワーボードに合う塗料の選び方

塗料選びで大切な考え方が透湿性です。

パワーボードは湿気を吸い、また吐き出します。壁の中に入ってしまった湿気や、建物の内側から出てくる湿気は、どこかで外に抜ける必要があります。ここで湿気をまったく通さない塗膜で外側をふさいでしまうと、逃げ場を失った湿気が塗膜の裏側にたまり、内側から塗膜を押し上げて膨れや剥がれを起こします

つまりパワーボードに求められるのは、「外からの水は入れないが、中の湿気は抜ける」という性質です。雨は弾き、湿気は通す。この両立ができる塗料を選ぶ必要があります。

逆に注意したいのが、防水性ばかりを強調した膜厚の非常に厚い塗料や、透湿性を考慮していない硬い塗膜です。防水性能そのものは高くても、パワーボードの上では膨れのリスクを抱えることになります。「防水が強ければ強いほど良い」という発想は、この外壁材には当てはまりません。

外壁の主剤に使用した水性1液フッ素塗料KFシェアルドF
外壁の主剤に選んだKFシェアルドF(水性1液フッ素)

今回、外壁の主剤にはKFケミカルのKFシェアルドFを選びました。水性の1液型フッ素塗料です。

  • フッ素グレードの高耐候性|継ぎ目が多く手間のかかるパワーボードだからこそ、塗り替えの間隔をできるだけ長く取りたいと考えました。シリコンより一段上の耐候性を持つフッ素は、次回の足場代までを含めて考えると結果的に有利になることが多い選択です。
  • 水性である|溶剤系に比べて臭いが穏やかで、住みながらの工事でご近所への負担も抑えられます。
  • 1液型で作業性が良い|凹凸の深いパワーボードは塗料の消費が多く、塗り継ぎの管理も難しい外壁です。扱いやすさは、そのまま仕上がりの均一さにつながります。

そして下塗りには、日本ペイントのアンダーフィラー弾性エクセルを使いました。素地と主剤をしっかり密着させると同時に、細かいひび割れを埋めて下地を整える役割を持つ材料です。凹凸が深く吸い込みのあるパワーボードでは、この下塗りの厚みが仕上がりを大きく左右します。

瓦の割れ補修を同時に行った理由

今回は外壁塗装・屋根塗装に加えて、割れていた瓦の補修も同じ工事の中で行いました。理由はシンプルです。

足場が一度で済むからです。屋根の上での作業は、必ず足場が必要になります。外壁塗装のために組んだ足場が建っているうちに瓦を直せば、追加の足場代はかかりません。逆に、塗装が終わって足場を解体したあとに「やっぱり瓦も」となると、その工事だけのために足場を組み直すことになり、費用は跳ね上がります。

外壁・屋根・付帯部・補修を一度の足場でまとめるという考え方は、パワーボードのように継ぎ目の補修が多い外壁では特に効いてきます。私たちがお見積りの段階で「気になっている箇所は全部おっしゃってください」とお願いするのは、このためです。

施工の全工程|18日間の記録

パワーボード外壁を守る施工の流れ。目地補修、高圧洗浄、下塗り、中塗り、上塗り、付帯部仕上げ
水の入口を止めてから、塗膜で外壁を守ります

工程1|下地補修|目地とサッシまわりを直します

パワーボードの目地をウレタンで充填する下地補修
割れていた目地にウレタン系のシーリング材を充填し、ヘラで押さえます

足場を組んだあと、まず着手したのが下地補修です。ひび割れていた目地にシーリング材を充填し、ヘラで押さえながら形を整えていきます。押さえが甘いと内部に空気が残り、そこから将来また切れてしまいます。

サッシまわりのシーリング補修作業
サッシまわりも同じように補修していきます

サッシまわりも同様です。この工程は完成すると塗膜の下に隠れて見えなくなりますが、どの塗料を使うかと同じくらい、家の寿命を左右する工程だと私たちは考えています。

工程2|高圧洗浄|屋根から先に洗います

パワーボード外壁の高圧洗浄作業
高圧洗浄機で外壁の汚れを落とします

洗浄は必ず上から下へ、屋根を先に、外壁を後に行います。順番が逆だと、屋根から流れ落ちた汚水で洗い終えた外壁がまた汚れてしまうからです。

今回はフラワーボックスから流れ出た黒い汚れがお客様の気になっておられた箇所でしたが、これは洗浄でかなり落とすことができました。凹凸の深いパワーボードは汚れが溜まりやすい反面、しっかり水圧をあてれば表面の汚れは落ちてくれます。

洗浄後は十分な乾燥期間を取ります。特にパワーボードは素地が水を含む外壁材ですから、乾ききらないうちに塗ってしまうと、閉じ込めた水分が後から膨れの原因になります。急がないことが、この外壁材では品質そのものです。

工程3|外壁の下塗り|家が一度真っ白になります

下塗りに使用したアンダーフィラー弾性エクセル
下塗りに使用したアンダーフィラー弾性エクセル
ローラーで下塗りフィラーを塗布する様子
ローラーで丁寧に下塗りを入れていきます

下塗りのフィラーは白っぽい色をしているため、塗り進めると家が一度真っ白になります。ここで驚かれるお客様も多いのですが、この白い層が主剤をしっかり支える土台になります。

軒天のように上を向いた面は、柄の長い棒にローラーを固定して塗ります。塗料が顔に垂れてこないよう、力の入れ方に気を配る場所です。

工程4|外壁の中塗り|ここで色が付きます

パワーボード外壁の中塗り工程
フィラーが乾いたあと、フッ素の主剤で中塗りに入ります

下塗りが完全に乾いてから、KFシェアルドFで中塗りに入ります。真っ白だった壁に色が乗っていく工程で、外観の印象が一気に決まります。

濃茶のアクセント部分を塗り分ける様子
一部に濃い茶色を入れて塗り分けます

今回のポイントが、この濃茶のアクセントです。全体をベージュ系でまとめたうえで、一部の面だけ濃い茶色を入れました。中塗りの段階でも雰囲気ががらりと変わり、足場の上から見ていても仕上がりが楽しみになる瞬間でした。

色の切り替え部分は、養生の精度がそのまま仕上がりの印象になります。ラインが少しでも波打つと、離れて見たときに必ず分かってしまう場所です。

工程5|外壁の上塗り|同じ色をもう一度

パワーボード外壁の上塗り工程
中塗りと同じ塗料・同じ色で上塗りを行います

上塗りは、中塗りとまったく同じ塗料・同じ色を使います。同じ色を重ねるため、塗り残しが最も出やすい工程です。

ただ、見分ける方法はあります。塗料は乾くと色が濃くなるので、塗りたての箇所はまだ色が薄く見えます。この差を光の向きを変えながら確認し、面ごとに区切って進めていきます。凹凸の深いパワーボードは、へこんだ部分に塗料が届いているかどうかも要注意です。ローラーの向きを変え、しっかり押し込むように塗ります。

工程6|瓦の割れ補修

割れていた屋根瓦を補修した後の状態
割れていた瓦を補修しました

屋根の塗装に入る前に、割れていた瓦を補修しました。足場が建っている今だからこそ、まとめて手を入れられる作業です。

工程7|屋根の下塗り|シーラーを吸わせます

屋根の下塗りに使用したファインパーフェクトベスト強化シーラー
屋根の下塗りに使用したファインパーフェクトベスト強化シーラー

屋根も外壁と同じく3回塗りで仕上げます。1回目は日本ペイントのファインパーフェクトベスト強化シーラーです。

シーラーは無色なので、塗っても色は変わりません。ただし塗った箇所は濡れ色になって少し濃く見えるため、その差で塗り漏れを確認しながら進めます。屋根材がシーラーを吸い込んで色が濃くなっていく様子は、下地がしっかり材料を受け止めている証拠でもあります。

工程8|屋根の中塗り・上塗り

屋根の中塗り工程
ファインパーフェクトベストで屋根の中塗りを行います

シーラーを十分に乾燥させてから、主剤のファインパーフェクトベストで中塗りに入ります。濃い色が乗ると、中塗りの段階でもう十分きれいに見えるほど印象が変わります。

屋根の上塗り工程
上塗りで仕上げます

そのうえで上塗りをかけ、塗膜の厚みを確保します。屋根は一日の温度差が最も大きく、雨も紫外線も直接受ける場所です。ここで規定の膜厚を確保できているかどうかが、5年後10年後の差になります。

工程9|付帯部の塗装|外壁と屋根以外を仕上げます

雨どいなど付帯部の塗装作業
雨どいなどの付帯部を仕上げていきます

外壁と屋根が終わったら、付帯部に移ります。付帯部とは、雨どい・シャッターボックス・雨戸・水切り・エアコンの配管カバーなど、外壁と屋根以外で塗装できる部分の総称です。

ここが塗られていないと、外壁と屋根がどれだけきれいでも全体が締まりません。逆に付帯部まで丁寧に仕上げると、家全体の印象がはっきり変わります。今回はお客様のご希望で、ポストも合わせて塗装させていただきました。

塗らないほうが良い素材もあります

アルミ・ステンレス・銅・タイルなどは、塗装しても塗膜が密着しにくく、早い時期に剥がれてしまう可能性があります。「塗れる」ことと「塗ったほうが良い」ことは別です。私たちは、塗らない判断をした箇所についても理由をお伝えするようにしています。

東大阪市新庄という土地で、外壁塗装を考えるということ

東大阪市は大阪府の東部、生駒山地の西側に広がる街です。ものづくりの街として知られる一方で、駅から少し離れれば戸建ての並ぶ落ち着いた住宅地が続きます。新庄もそうしたエリアのひとつで、まとまった時期に建てられた住宅が多く並んでいます。

まとまった時期に建った住宅地には、ひとつの特徴があります。塗り替えの時期も、ご近所でほぼ同時に来るということです。

今回のお客様も、きっかけはお隣の工事でした。足場が組まれ、養生シートがかかり、やがて外されて新しい色になる。その一部始終をご覧になって、「うちも築20年やった」と思い出されたわけです。実際、この時期に外壁塗装のご相談が増えるのは、ご近所の工事がきっかけというケースが少なくありません。

そしてもうひとつ、大阪という土地の事情があります。夏の強い日差しと湿気、梅雨時期の長雨、毎年のように接近する台風。水を吸う性質を持つパワーボードにとって、これらは決して優しい条件ではありません。塗膜が守ってくれているうちに手を入れるのと、切れてから慌てるのとでは、かかる費用が変わってきます。

みのりペイントは大阪市平野区に拠点を置き、東大阪市をはじめとする近隣エリアを施工範囲としています。近いということは、工事が終わったあとに何かあってもすぐ伺えるということです。塗装は塗って終わりの工事ではありません。保証期間の10年、5年をどう見ていくかまで含めて、地元の会社である意味があると思っています。

完工の日

濃茶アクセントが引き立つ施工後の外観
濃茶のアクセントが引き締めてくれました

足場が解体された日、お客様は道路の向かいまで下がって、ご自宅をしばらく眺めておられました。

「濃い茶色、入れて正解でしたね」

色をご提案したときは、少し迷っておられました。全体を無難にまとめる案もありましたが、パワーボードは目地のラインがきれいに出る外壁材なので、面で色を分けたときの見え方が良いのです。中塗りで色が入った段階でご覧いただき、そこでご納得いただけたのを覚えています。

18日間、住みながらの工事にお付き合いいただきました。外壁は10年、屋根は5年の保証をお付けしています。ただ、保証書があるから安心なのではなく、気になったときにすぐ相談できる相手がいることのほうが大切だと思っています。何かあれば、いつでもご連絡ください。

よくあるご質問

Q. パワーボード(ALC)外壁は何年ごとに塗り替えるべきですか?

目安は10年から15年に一度です。ただし年数だけで判断せず、状態で見ていただくのが確実です。指でなぞると粉が付く(チョーキング)、目地のシーリングが痩せて切れている、雨上がりに外壁の一部だけいつまでも乾かず色が濃いまま残る。このいずれかが出ていれば、塗膜の防水性が切れかけているサインです。パワーボードは素地が水を吸う外壁材なので、この状態が長く続くと内部から傷んでいきます。

Q. パワーボードかどうかは自分で見分けられますか?

いくつか手がかりがあります。まずパネル1枚のサイズが窯業系サイディングより小さく、縦または横に規則正しく継ぎ目のラインが並んで見えます。表面に彫りの深い凹凸の柄が入っていることも多いです。また、壁を軽く叩くと窯業系サイディングより詰まった鈍い音がします。確実なのは、新築時の図面や仕様書をご確認いただくことです。ご不明な場合は現地調査でお調べしますので、お気軽にご相談ください。

Q. パワーボード外壁の塗装費用は、普通のサイディングより高くなりますか?

同じ面積であれば、やや高くなる傾向があります。理由は二つあります。一つは継ぎ目の本数が多く、シーリングの補修に手間と材料がかかること。もう一つは表面の凹凸が深いため、同じ面積でも塗料の使用量が増えることです。ただし極端に高くなるわけではありません。今回の事例は外壁塗装・屋根塗装・下地補修・瓦の割れ補修・付帯部塗装をすべて含めて、現在の価格に置き換えると132万円前後が目安になります。

Q. チョーキングが出ていたら、すぐに塗り替えないといけませんか?

今日明日どうこうという話ではありませんが、パワーボードの場合は先延ばしをおすすめしません。塗膜は外壁材そのものを水から守る防水層です。チョーキングはその防水層が切れかけているサインなので、放置すると素地が水を吸う状態に近づいていきます。目地のシーリングもまだ健全なうちに手を入れれば、補修の範囲が小さく済み、結果的に費用も抑えられます。まずは無料の現地調査で、いま急ぐべきか、もう少し待てるかをお伝えします。

Q. 屋根の瓦が割れているだけでも直してもらえますか?

もちろん対応します。ただ、瓦の補修は屋根の上での作業になるため、原則として足場が必要です。そのため、外壁塗装をお考えの時期であれば同じ工事にまとめていただくと、足場代が一度で済み大きく無駄がなくなります。今回の事例も、外壁塗装のための足場が建っている間に瓦の補修を行いました。まだ塗装の時期ではないという場合も、状態を確認したうえで最適な進め方をご提案しますので、まずはご相談ください。

「うちもそろそろかな」と思われたら

この工事は、「お隣が塗ってはるのを見て」という一言から始まりました。

きっかけとしては、それで十分だと思っています。パワーボードは外壁材そのものの寿命が50年以上ある、とても優秀な材料です。それを短くしてしまうのは、材料の欠点ではなく、塗り替えのタイミングを逃してしまうことのほうです。

指でなぞって粉が付く。目地に切れがある。雨上がりに一部だけ乾きが遅い。どれかひとつでも当てはまったら、それはお家からの合図です。

18日後、道路の向かいから見上げたご自宅が、また新しく見える。

その日のために、まずは今の状態を知るところから始めませんか。東大阪市新庄はもちろん、東大阪市内であれば現地調査は無料で伺います。今すぐ塗るべきか、まだ待てるのか。正直なところをお伝えします。

無料

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