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大東市谷川|築18年サイディングを明るい色に塗り替え|外壁を白く塗装する魅力と汚れ対策

BEFORE 施工前
大東市谷川 築18年レンガ調サイディング外壁の施工前全景 赤茶色で重い印象
AFTER 施工後
大東市谷川 レンガ調サイディングをアイボリー系の白に塗り替えた施工後の全景

「思い切って明るくしたいんです。でも、白って汚れますよね?」

大東市谷川のお客様から最初にいただいたご相談は、この一言でした。築18年、一度も塗り替えていないレンガ調の窯業系サイディング。赤茶色の重厚な外観は新築当時こそ気に入っていたけれど、18年経ってみると「なんだか家全体が暗く沈んで見える」と感じるようになった、とおっしゃいます。

ご希望ははっきりしていました。明るくしたい。できれば白に近い色にしたい。ただ、そこにブレーキをかけていたのが「汚れ」でした。ご近所で白く塗り替えたお宅の窓の下に、黒いスジが伸びているのを見てしまったのだそうです。

それから28日後。足場のシートが外れた朝、お客様はご自宅の前に立ってしばらく黙って眺めたあと、こう言われました。

「汚れる色だと分かったうえで選べたのが、いちばんよかった」

この記事は、その28日間の記録です。レンガ調の赤茶から、わずかに黄みを含んだアイボリー系の白へ。シーリングの全打ち替えと屋根塗装を含め、同等の内容を現在の価格でお見積りすると150万円前後になります。

白い外壁は何が魅力で、どこが弱点なのか。汚れとどう付き合えばいいのか。そして、濃い色から明るい色へ変えるときに現場で実際に起きること。17枚の写真と一緒に、包み隠さずお伝えします。

大東市谷川の現場データ|築18年サイディングを白系に塗装した工事の内訳

施工エリア 大阪府大東市谷川
築年数 18年
建物 戸建て住宅/窯業系サイディング(レンガ調)+スレート屋根
施工内容 外壁塗装(アイボリー系の白/3回塗り)/屋根塗装/シーリング打ち替え/付帯部塗装
使用塗料 外壁:KFシェアルドF(KFケミカル/1液水性フッ素樹脂塗料・色番SC-39)
屋根:ファインパーフェクトベスト(日本ペイント)
軒天:水性ケンエース(日本ペイント)
下塗り:水性シリコン浸透シーラー
シーリング:ノンブリードタイプ変性シリコン
工期 28日間
保証 外壁10年/屋根5年
参考価格 150万円前後(税込)
同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です。実際のお見積りは足場面積・下地の状態・付帯部の量により変動します。

築18年のレンガ調サイディングは、どこまで傷んでいた?

色の話に入る前に、この工事がそもそも必要だった理由からお伝えします。塗り替えは見た目を変える工事であると同時に、下地を守る工事だからです。

現地調査でいちばん気になったのは、サイディングの継ぎ目に入っているシーリング材でした。新築時は目地をぴったり埋めていたゴム状の材料が、18年分の紫外線と温度変化でやせて硬くなり、ところどころで切れて隙間ができていました。窯業系サイディングは紙とセメントを混ぜて板状に成形した建材で、板そのものは水を通しにくいのですが、板と板のあいだの目地が切れると、そこは無防備になります。

木造住宅を傷ませる最大の原因は、外から入ってくる水分です。目地の隙間は「まだ雨漏りしていないから大丈夫」と放っておける類のものではありません。

築18年サイディング目地のやせて隙間が開いた既存シーリング
施工前|目地のシーリングがやせて硬化し、隙間が開いていました

外壁と窓サッシの取り合いにも同じ材料が使われています。戸建てで雨漏りが起きる箇所として最も多いのが、この「外壁と何かがぶつかるところ」です。庇の上には黒い汚れが溜まり、水が流れ落ちるルートがはっきり見て取れる状態でした。

施工前の庇と外壁の取り合いに溜まった黒い汚れとシーリングの劣化
施工前|庇と外壁の取り合い。黒い汚れが溜まり、水の通り道になっていました

もうひとつのサインがチョーキングです。外壁を手のひらでこすると、指に外壁色の粉が付きました。窯業系サイディングは工場出荷の時点で表面に塗装が施されていますが、その塗膜が紫外線で分解されると、顔料が粉になって表面に浮いてきます。粉が付くということは、板の表面を守る膜がもう機能していないということです。

外壁を手で触ると色の粉が付くチョーキング現象
施工前|手に色の粉が付くチョーキング。塗り替え時期のわかりやすいサインです

築18年という年数は、窯業系サイディングにとって「そろそろ」ではなく「ちょうど」のタイミングです。20年を超えると板そのものの反りや割れが出はじめ、塗装だけでは対応しきれないケースが増えてきます。

白い外壁の魅力は?なぜ多くの人が明るい色に惹かれるのか

白い外壁が明るく見える理由として、清潔感、膨張色、光の反射、屋根色との合わせやすさを示した図解
魅力はありますが、汚れの見え方も先に確認します

「明るい色にしたい」というご要望は、みのりペイントでも非常に多くいただきます。そのなかでも白は、好き嫌いを超えて機能面でも説明のつく利点を持った色です。四つに整理してお伝えします。

1. 清潔感がそのまま「手入れされている家」に見える

白は光を最も多く反射する色です。反射率が高い面は輪郭がくっきり出て、影との明暗差がはっきりします。その結果、外壁の凹凸やサイディングの目地ラインがシャープに見え、建物全体が引き締まって「整っている」印象になります。今回のお宅も、レンガ調の凹凸パターンが白くなったことで、かえって模様がよく見えるようになりました。

2. 膨張色なので、同じ建物でもひとまわり大きく見える

明るい色は面積が広く見え、暗い色は縮んで見えます。これは膨張色・収縮色と呼ばれる目の錯覚で、住宅の外壁ではかなりはっきり体感できます。密集した住宅街で敷地に余裕がないお宅ほど、白系にしたときの「広く見える」効果は大きく出ます。逆に言えば、堂々と重厚に見せたいお宅では白は不利になります。

3. 光をよく反射するので、室内と外まわりが明るくなる

外壁が白いと、隣家との狭い通路や北側の窓まわりに回り込む光が増えます。実際に塗り替え後、「1階の廊下が明るくなった」と言っていただくことがあります。また、太陽光の反射率が高い色は、濃色に比べて外壁表面の温度が上がりにくい傾向があります。ただしこれは断熱ではなく表面温度の話で、室温がはっきり下がると断言できるものではありません。

4. 屋根の色を選ばない

白は、黒でも茶でも緑でも、どんな屋根色とも喧嘩しません。今回のお宅は屋根も同時に塗り替えていますが、外壁を白にしたことで屋根色の選択肢がむしろ広がりました。将来また塗り替えるときも、外壁が白であれば付帯部だけ色を変えて印象を切り替えるといった調整がしやすくなります。

白い外壁は汚れる?弱点を先に、正直にお伝えします

白い外壁は汚れとの明度差が大きく、雨だれ、苔や藻、反射やまぶしさが目立つことを示した図解
白はきれいに見える分、汚れもはっきり見えます

ここからが本題です。白は、外壁色のなかで最も汚れが目立つ色です。「汚れやすい」のではなく「汚れが見えやすい」——この区別が大事なので、順を追って説明します。

雨だれは、白い壁の上でいちばんはっきり見える

窓の下端やベランダの手すり、換気フードの下から、縦に黒いスジが伸びていく。あれが雨だれです。どんな色の外壁でも同じように起きている現象ですが、見え方だけが色によって決定的に変わります。

汚れの正体は空気中のちりや排気ガス由来の黒っぽい粒子なので、外壁との明度差がそのまま「目立ち具合」になります。濃いグレーの壁なら黒いスジは沈んで見えません。ベージュならうっすら見えます。そして白では、同じ量の同じ汚れが、最もコントラストの強い状態で現れます。

もう少し踏み込むと、白系のなかでも見え方に差があります。真っ白(純白)に近いほど明度差は最大化されます。今回採用したアイボリー系のように、わずかに黄みを含ませた白は、それだけで黒いスジとのコントラストがひと目盛り下がります。「白にするかどうか」ではなく「どのくらいの白にするか」で、5年後・10年後の見え方は変わります。

苔や藻は「色」ではなく「面」の問題として出る

北側の面や、隣家・塀で日陰になって乾きにくい面には、緑や黒っぽい苔が付きます。これは白でも濃色でも同じように発生しますが、白い壁では緑がかった変色が広がっているのが遠目にもわかります。白を選ぶなら、日当たりの悪い面がどこにあるかを事前に把握しておくことをおすすめします。

まぶしさと、ご近所への反射

意外と見落とされるのがこれです。白い外壁は反射率が高いぶん、夏場の日中、向かいのお宅や道路に光を照り返します。南向きで前面道路が狭い立地、あるいは真向かいの窓と外壁が正対しているような配置では、「以前よりまぶしくなった」と感じられる可能性があります。艶あり仕上げにすると反射はさらに強くなるので、立地によっては艶を少し落とす(3分艶・5分艶)という調整が有効です。

周囲の街並みから浮くことがある

ご近所が落ち着いた茶系・グレー系で揃っている通りに、一軒だけ真っ白な家が建つと、良くも悪くも目立ちます。目立つこと自体を狙うなら問題ありませんが、「明るくしたかっただけなのに、想像以上に主張の強い家になった」という後悔はときどき聞きます。色を決める前に、一度その通りを歩いて全体のトーンを見ておくと判断がぶれません。

色見本の白と、家一軒分の白は別物?面積効果の話

小さな色見本の白と大きな外壁の白では、面積効果により明るさの見え方が変わることを示した図解
白は面が大きくなるほど、明るさが強く見えます

白を選ぶうえで、これだけは知っておいていただきたいのが面積効果です。

小さな色見本で見た色と、実際に外壁一面に塗った色は、同じ塗料でも違って見えます。明るい色は、面積が広くなるほどさらに明るく見えます。A4サイズの見本で「ちょっとくすんでいるかな、もう少し白くてもいいかな」と感じたアイボリーが、家一軒に塗られると想像よりずっと白く、ずっと明るく仕上がる。これはほぼ例外なく起きます。

ですから白系を検討されるときは、色見本で「ちょうどいい」と思った白より、ワントーン落ち着いた色を選ぶくらいでちょうど良いことが多いのです。今回のお客様も、最初は真っ白に近い色を候補にされていましたが、少し黄みの入ったアイボリーに落ち着きました。

確認の方法もお伝えしておきます。実際に使う塗料でA4以上の塗り板を作り、屋外の自然光の下で、建物から数メートル離れて見る。室内の照明の下で手元に持って選ぶと、ほぼ確実にズレます。

それでも白を選ぶなら?後悔を減らす3つの工夫

弱点を並べましたが、私たちは「白はやめたほうがいい」とは考えていません。弱点を分かったうえで手を打てば、白は十分に選べる色です。現場で実際に効果を感じている工夫を3つ挙げます。

工夫1|低汚染タイプの塗料を選ぶ

塗膜の表面に水がなじみやすい性質(親水性)を持たせた塗料があります。汚れの下に雨水が入り込み、汚れを浮かせて流し落とすという考え方の製品で、一般に低汚染型と呼ばれます。ただし、汚れが付かなくなる商品ではありません。効果はあくまで汚れの付着と定着を抑えにくくする方向のもので、雨の当たらない軒下や、風で巻き込む面には汚れが残ります。過度な期待をせず、「同じ白でも数年きれいが続きやすい」くらいの受け止め方が現実的です。

工夫2|真っ白ではなく、少しだけ色を入れる

これがいちばん効きます。純白から一歩引いて、オフホワイト・アイボリー・クリーム・ライトグレージュといった、うっすら色味を含んだ白を選ぶ。明るさはほとんど損なわれないのに、汚れとの明度差は下がり、まぶしさも和らぎます。今回使用したKFシェアルドFのSC-39も、黄みをわずかに含んだアイボリー系です。

外壁に使用した1液水性フッ素樹脂塗料 KFシェアルドF
外壁に使用した1液水性フッ素樹脂塗料。色番はアイボリー系のSC-39です

工夫3|汚れやすい面だけ、別の手当てをする

家の全面が同じ条件で汚れるわけではありません。汚れが集中するのは、窓下・ベランダの水切り下・換気フードの下・北面・地面に近い腰部分です。ここに対しては、白一色で押し通すのではなく、腰から下だけ濃い色にする、換気フードの下に水切りを追加する、といった対処もあります。「白にしたいけれど汚れが心配」なら、白をやめるのではなく、白でいく面と譲る面を分ける。これが現実的な落としどころです。

白い外壁が向かないのはどんなお家?

誠実にお伝えします。次のような条件が重なるお宅では、私たちは白系を強くはおすすめしません。

  • 幹線道路や交通量の多い道に面している……排気ガス由来の黒い粒子は付着しやすく、白では数年で全体がくすんで見えはじめます。低汚染塗料を使っても、洗浄の手間は他の色より増えます。
  • 北面が一日中乾かない立地……隣家との距離が近く、風も日も入らない面があるお宅では、苔や藻が定着しやすくなります。白い壁の上の緑変色は、かなり目立ちます。
  • 周囲が濃色で統一された街並み……一軒だけ明度が飛び抜けると、通り全体のなかで浮きます。それを望まれる場合は、白ではなくライトベージュやグレージュのほうが収まります。
  • 洗浄やメンテナンスに手をかけたくない……白はきれいな状態が最も美しい色である一方、汚れの進行が最も早く目に見える色です。10年間ノーメンテで放置する前提なら、中明度の色のほうが満足度は高くなります。

今回の大東市谷川のお宅は、前面道路が生活道路で交通量が少なく、南側が開けていました。白系を選んでも不利が小さい条件だったことが、ご提案の後押しになっています。

濃い色から明るい色へ塗り替えると、現場では何が起きる?

濃いレンガ調サイディングから明るい色へ塗り替えるとき、施工前、中塗り、上塗りで溝の下地色を丁寧に隠す流れを示した図解
明るい色ほど、下地を隠す丁寧さが仕上がりに出ます

赤茶のレンガ調から白系へ。これは塗装工事のなかでも難しい部類の色替えです。理由は単純で、下の色が透けるからです。

塗料には隠蔽力という性質があります。白系の塗料は顔料に酸化チタンを使いますが、濃い色の上に薄く塗ると下地の色が透けて、仕上がりがまだらになったり、狙った色より暗く出たりします。とくに目地の凹んだ部分やレンガ調の溝は塗料が薄くなりやすく、そこだけ赤茶が残ることがあります。

ですから、濃色から明るい色へ変える工事では、次の点をあらかじめ確認しておく必要があります。

  • 塗り回数が増える可能性がある……通常は下塗り1回+上塗り2回の3回塗りですが、透けが残る場合は中塗りをもう1回追加します。見積書に「隠蔽が悪い場合は増し塗り」と書かれているかを見てください。
  • 下塗り材の選定が変わる……透明のシーラーではなく、白色の下塗り材(微弾性フィラーや白シーラー)を使って先に下地の色を消す方法もあります。今回は下地の状態から浸透型のシーラーを選択し、上塗りを丁寧に重ねる判断をしました。
  • 工期が延びやすい……塗り回数が増えれば、乾燥待ちの時間も増えます。今回の28日間という工期には、この余裕分が含まれています。

逆に、白から濃色へ変える場合はこの問題はほとんど起きません。「明るくする」ほうが手間がかかる。これは覚えておいて損のない知識です。

濃いレンガ調の下地の上に明るいアイボリーを中塗りしていく外壁
中塗り|濃いレンガ調の上に明るい色をのせていく工程。溝の部分に下地の赤茶が残ります

28日間の全工程|シーリング打ち替えから3回塗りまで

1|シーリングの打ち替え

塗装の前に、劣化したシーリング材を全て取り替えます。既存材の両サイドにカッターで切り込みを入れ、ペンチで引き抜く。中の青いバックアップ材が見えていれば、しっかり撤去できている証拠です。

既存シーリングを撤去し青いバックアップ材が見えている目地
既存シーリングを撤去した目地。青いバックアップ材が見えています

撤去後はマスキングテープでラインを出し、プライマーを塗って密着を確保します。使用するのはノンブリードタイプの変性シリコン。可塑剤が塗膜側に移行してシーリング部分だけ黒く汚れる、という現象を抑えるための選択です。白い外壁では、この「目地だけ黒くなる」現象がとりわけ目立つので、材料の選定は妥協できません。

マスキングテープを貼った目地にプライマーを塗布する様子
マスキングテープでラインを出し、プライマーを塗布します
専用ガンで新しい変性シリコン系シーリング材を充填する様子
専用のガンで新しいシーリング材を充填していきます
ヘラで均して打ち替えが完了したサイディングの目地
ヘラで均してテープを剥がせば、打ち替え完了です

サッシまわりは、撤去すると内部のバックアップ材まで取れてしまうため、既存の上から増し打ちで対応しました。撤去できる目地は打ち替え、できない箇所は増し打ち。現場ごとの判断です。

2|高圧洗浄

外壁表面の汚れと、劣化してもろくなった旧塗膜を洗い落とします。ここを手抜きすると、どれだけ良い塗料を使っても数年で剥がれます。上から下へ、2階から1階へ順に。エンジン式のコンプレッサーは音が大きいので、日曜・祝日は作業を止めてご近所に配慮します。

高圧洗浄でレンガ調サイディングの汚れと旧塗膜を洗い落とす様子
高圧洗浄|汚れと劣化した旧塗膜を洗い流していきます

3|鉄部のケレンと錆止め

庇や水切りといった鉄部は、塗装の前にケレン(研磨)で下地を整え、錆止めを入れます。錆の発生を抑えるだけでなく、膜厚が確保できることで仕上がりも安定します。

4|軒天の塗装

下から見上げたときに天井になる部分が軒天です。ここには透湿性の高い専用塗料を使います。軒天には小屋裏の湿気を外に逃がす役割があるため、通気を止めてしまう塗料を使うと内部結露の原因になりかねません。今回は水性ケンエースで2回塗り仕上げとしました。

軒天を透湿性の高い水性塗料でローラー塗装する様子
軒天塗装|透湿性の高い専用塗料を使い、2回塗りで仕上げます

5|外壁3回塗り

1回目はシーラー。外壁と上塗り塗料を密着させる下塗り材で、無色透明です。劣化した外壁がシーラーを吸い込むと色が濃くなり、艶が出ます。「このままでも十分きれいやね」とお客様に言われるのはたいていこの段階です。

濃いレンガ調の下地にシーラーを塗装して艶が出た外壁
下塗り|シーラーが下地に吸い込まれ、艶が出た状態

2回目・3回目が主剤のKFシェアルドFです。1液水性のフッ素樹脂塗料で、水性なので臭いが控えめ。フッ素は塗料のグレードとしては上位に位置し、シリコン系より長期の耐候性が期待できます。ただし「何年もつか」は塗料の種類だけでは決まりません。下地の状態、塗布量、日当たり、そして塗り回数。そのすべての掛け算です。

今回は明るい色への変更ということもあり、塗り残しや透けが出ないよう、光の向きを変えながら何度も確認しながら進めました。

上塗りまで終わり均一なアイボリーに仕上がったサイディング外壁
上塗り完了|均一なアイボリーに仕上がったサイディング外壁

6|付帯部の塗装

雨どい・破風板・水切り・雨戸など、外壁以外の塗れる部分をまとめて付帯部と呼びます。細かい箇所は刷毛、広い面はローラー。面積は小さいのに、狭い場所ばかりで意外と時間がかかる工程です。見た目を整えるだけでなく、各部材の寿命を延ばす意味があります。

アイボリーの外壁を背景に雨どいをローラーで塗装する様子
付帯部塗装|雨どいをローラーで塗り上げます
ケレン後の雨戸をローラーで塗装する様子
雨戸はケレンで下地を整えてから、2回塗りで仕上げます

付帯部が終われば塗装工程は完了。タッチアップと清掃を行い、足場を解体して引き渡しです。屋根はファインパーフェクトベストで塗装し、外壁10年・屋根5年の保証をお付けしました。

大東市谷川で外壁を白く塗るとき、地域として気をつけたいこと

大東市の東側は生駒山地の西麓にあたり、谷川もその山手側に位置するエリアです。市街地に比べると朝晩に冷え込みやすく、山からの風と地形の影響で、面によって湿気の抜け方に差が出やすい土地柄です。

実際、この地域のお宅を点検していると、北側や隣家との間隔が狭い面に苔や藻が集中しているケースをよく見ます。白系を選ばれる場合、この面がどうなるかを想像しておくことは無駄になりません。南面の見栄えだけで色を決めると、数年後に北面を見て「こんなはずでは」となりがちです。

一方で、谷川の住宅地は幹線道路から一本入った生活道路沿いのお宅が多く、交通量由来の黒い汚れという点では条件は悪くありません。同じ大東市でも、外環状線沿いのお宅とはまったく事情が異なります。地域を一括りにせず、その一軒がどこに建っているかで判断すべき、というのが私たちの考え方です。

費用と保証について

この工事は、シーリングの全打ち替え・外壁3回塗り(フッ素)・屋根塗装・付帯部塗装・足場・高圧洗浄を含んだ内容です。同等の内容を現在の価格でお見積りした場合、150万円前後(税込)が目安になります。

ただし、外壁塗装の金額は建物の大きさと足場面積でほぼ決まります。同じ築18年の2階建てでも、延床面積・付帯部の量・下地の傷み具合で金額は動きます。この記事の数字は「相場の目安」としてご覧いただき、正確な金額は現地調査後のお見積りでご確認ください。

保証は外壁10年、屋根5年。塗料のグレードと下地の状態に応じて設定しています。

よくあるご質問

Q1. 白い外壁は、何年くらいきれいな状態を保てますか?

立地によって大きく変わりますが、目安として3〜5年で窓下や換気フードの下にうっすらスジが見えはじめ、7〜10年で全体のくすみが分かるようになるケースが多いです。これは「汚れているのが見える」という話で、塗膜の性能が落ちているわけではありません。低汚染タイプを使えばこの進行はゆるやかになりますが、止まるわけではありません。逆に、5年目あたりで一度手洗いや低圧洗浄をかけると、かなり印象が戻ります。

Q2. 真っ白とオフホワイト、どちらを選ぶべきですか?

戸建て住宅の外壁では、多くの場合オフホワイト系をおすすめしています。純白は面積効果でさらに明るく見えるため、実際に塗ると想像以上に白く、周囲から浮きやすくなります。また汚れとの明度差が最大になるため、雨だれが最もはっきり出ます。わずかに黄みや灰みを含ませるだけで、明るさはほぼ保ったまま、汚れの見え方とまぶしさの両方が和らぎます。今回の事例もこの考え方でアイボリー系を選びました。

Q3. 白い外壁で「まぶしい」と言われることはありますか?

条件が重なると、あります。南向きで前面道路が狭く、向かいのお宅の窓と外壁が正対しているような配置では、夏の日中に照り返しを感じられることがあります。対策としては、艶を落とす(3分艶・5分艶を選ぶ)のが最も効果的です。艶消しに近づけると反射が拡散し、光が一方向に跳ね返りにくくなります。ただし艶を落とすと汚れはやや付きやすくなるため、立地とのバランスで決めます。

Q4. 濃い色から白に塗り替えると、費用は高くなりますか?

基本的な工程は同じなので、標準の3回塗りで問題なく仕上がれば金額は変わりません。ただし下地の色が透けて塗り回数を1回追加する必要が出た場合は、その分の材料費と手間が加算されます。見積もり段階で「隠蔽が悪い場合の追加はどう扱うか」を確認しておくと安心です。白色の下塗り材で先に下地を消す方法を採る業者もあり、その場合は下塗り材の単価が上がります。

Q5. 白い外壁で、いちばん汚れが目立つのはどこですか?

順番はほぼ決まっています。窓の下端、ベランダ水切りの下、換気フードの下、そして地面から50センチほどの腰部分。前の3つは雨水が集まって流れ落ちるポイント、最後は雨の跳ね返りで泥が付く場所です。白を選ぶ場合、この4か所だけでも意識しておくと差が出ます。窓下に水切り部材を追加する、腰から下だけ色を分けるといった対処が可能です。全面を白にするか諦めるかの二択ではありません。

まとめ|白は、弱点を知って選ぶといちばん気持ちのいい色になる

「思い切って明るくしたい。でも、白って汚れますよね?」——最初のご相談は、この不安から始まりました。

私たちがお伝えしたのは、汚れとは無縁ですという安心ではありません。白は汚れが最も目立つ色であること。雨だれは白い壁の上でいちばんくっきり出ること。それでも、少し色を入れた白を選び、低汚染タイプを使い、汚れやすい面に手を打てば、十分に選べる色であること。この三つでした。

28日後、足場が外れたお宅の前でお客様が言われた「汚れる色だと分かったうえで選べたのが、いちばんよかった」という言葉が、この工事のすべてを表していると思っています。色選びで後悔が生まれるのは、色そのものではなく、期待と現実のズレからです。先に弱点を共有しておけば、そのズレは起きません。

そしてもうひとつ。今回の工事の中身は、シーリングの全打ち替えとチョーキングの起きた下地の再生でした。明るくなった外観は結果であって、目的は18年分の劣化から家を守り直すことです。見た目と機能は、同じ一つの工事の表と裏です。

みのりペイントは大阪市平野区を拠点に、大東市を含む近隣エリアで施工しています。色でお悩みの段階、まだ工事を決めていない段階でも構いません。お家の写真を送っていただければ、状態の診断と、その建物・その立地に合う色の考え方を一緒にお伝えします。

写真を送るだけ、スマホで外壁診断

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