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施工事例紹介

東大阪市善根寺町|ハウスメーカー住宅の外壁をフッ素で塗装|築18年・グレーからベージュツートンへ15日間の全記録

BEFORE 施工前
東大阪市善根寺町 築18年ハウスメーカー住宅 外壁塗装前のグレーの全景
AFTER 施工後
東大阪市善根寺町 外壁塗装後 ベージュと薄茶のツートンに仕上がった全景


東大阪市善根寺町 築18年ハウスメーカー住宅 外壁塗装前のグレーの全景
東大阪市善根寺町 築18年ハウスメーカー住宅 外壁塗装前のグレーの全景
チョーキングを自分で確認する方法
手で触るだけで、塗り替え時期が分かります
窯業系サイディングを手で触るとグレーの粉が付着するチョーキング現象
外壁を手でなでると、指にグレーの粉がはっきり付いた
湿気を吸って一部が浮き・変形した窯業系サイディングの状態
湿気を吸って一部が浮き、板の端が起きてきていた
外壁目地のシーリング材が劣化して隙間が空いている様子
目地のシーリング材が痩せ、隙間が空いていた
日当たりの良い面のシーリング材の劣化状況
日当たりの良い面ほど劣化が早く進んでいた
ハウスメーカー経由と地元業者の流通構造の違い
同じ工事でも、間に入る会社の数で金額が変わります
住宅本体の保証と塗装工事の保証の違い
2つの保証は別物です
カッターとペンチで既存シーリング材を撤去した後の目地
カッターで両サイドに切り込みを入れ、ペンチで引き抜いた後の目地
マスキングテープを貼りシーリング用プライマーを塗布する工程
マスキングテープを貼り、プライマーを塗布する
専用ガンで変性シリコン系シーリング材を充填する打ち替え作業
専用のガンで変性シリコン系シーリング材を充填する
ヘラで押さえマスキングテープを剥がしたシーリング打ち替え完了の目地
ヘラで押さえ、マスキングテープを剥がして完成
高圧洗浄用のエンジンコンプレッサーを起動して準備する様子
エンジン式のコンプレッサーを起動して洗浄の準備
窯業系サイディング外壁の高圧洗浄作業
窯業系サイディング外壁の高圧洗浄
ガレージ土間の洗浄前、黒い汚れが付着した状態
ガレージ土間の洗浄前|黒い汚れが広がっていた
ガレージ土間の高圧洗浄後、黒い汚れが落ちた状態
ガレージ土間の洗浄後|汚れが落ちて明るくなった
ローラーで水性シリコン浸透シーラーを外壁に塗布する下塗り工程
ローラーでシーラーを塗布する下塗り工程
上塗り材に使用したKFケミカルのフッ素塗料KFシェアルドFの缶
上塗り材に使用したKFケミカルのフッ素塗料 KFシェアルドF
フッ素塗料の中塗り、白っぽく色が乗り始めたサイディング外壁
フッ素塗料の中塗り|色が乗り始めて雰囲気が変わる
ローラーによるフッ素塗料の上塗り仕上げ
ローラーによる上塗り仕上げ
雨樋・幕板・水切りなど付帯部を小さいローラーで塗装する作業
付帯部は小さいローラーに持ち替えて塗装する
玄関前のポストも塗装して仕上げた様子
玄関前のポストも塗り直して仕上げた
ツートン外壁の切り替え位置の考え方
切り替え線は「幕板」で切ると収まります
東大阪市善根寺町 外壁塗装後 ベージュと薄茶のツートンに仕上がった全景
東大阪市善根寺町 外壁塗装後 ベージュと薄茶のツートンに仕上がった全景

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「屋根はもう塗ったんです。あとは外壁だけ、いつかやらないととは思っていて」

東大阪市善根寺町のF様から最初にいただいたご相談は、この一言から始まりました。5年前に屋根の塗装とシーリングの補修を済ませておられ、外壁だけが宿題のように残っていたお宅です。築18年、ハウスメーカーで建てられた窯業系サイディングの家でした。

それから15日後。足場が外れた朝、これまで濃いグレー一色だった外観は、明るいベージュと薄茶のツートンに変わっていました。同じ建物とは思えない、と言われたのを覚えています。

この記事は、その15日間の記録です。窯業系サイディングの外壁をKFシェアルドF(フッ素塗料)で塗装し、シーリングの打ち替えと付帯部塗装まで行いました。同等の内容を現在の価格でお見積りすると143万円前後になります。

ハウスメーカーで建てた家の塗り替えをどこに頼むか、現地調査で何を見つけ、なぜその塗料と色を選んだのか。全工程を21枚の写真で公開します。

工事データ

施工エリア 大阪府東大阪市善根寺町
築年数 18年
建物 ハウスメーカー(サンヨーホームズ)施工の戸建て/窯業系サイディング
施工内容 外壁塗装/シーリング打ち替え/付帯部塗装
使用塗料 外壁上塗り:KFシェアルドF(KFケミカル/1液水性フッ素)
外壁下塗り:日本ペイント 水性シリコン浸透シーラー
目地:変性シリコン系シーリング材
工期 15日間
保証 10年
参考価格 143万円前後
※同等の内容を現在の価格でお見積りした場合の目安です

ハウスメーカーの家の塗り替えはどこに頼めばいい?F様が迷われたこと

F様が最初に気にされていたのは、金額でも色でもありませんでした。「メーカーで建てた家なので、よそに頼んでいいものかどうか」——これでした。

この迷いは、ハウスメーカーで建てた方から本当によくいただきます。新築のときに分厚い保証書を受け取っていて、定期点検の案内も届く。だからこそ「外壁も、あそこに言うのが筋なのではないか」と考えられる。とても自然な感覚だと思います。

実際にはF様も、一度メーカー側に相談されていました。ただ、5年前の屋根工事とシーリング補修は私たちが担当させていただいており、そのときの記録が手元に残っていたことが、今回ご連絡をくださったきっかけだったそうです。

「前に見てもらっているから、外壁の状態も分かっているだろうと思って」——そう言っていただけたのは、5年前の工事を写真で残していたからでした。塗装は、塗った直後より数年後に評価が決まる仕事だと思っています。

築18年のサイディング外壁は今どうなっている?現地調査で見つかった3つのサイン

ご連絡をいただいてから、まず現地で外壁の状態を確認しました。見つかったのは次の3つです。

① チョーキングとは?自分で確認する方法

チョーキングを自分で確認する方法
手で触るだけで、塗り替え時期が分かります
窯業系サイディングを手で触るとグレーの粉が付着するチョーキング現象
外壁を手でなでると、指にグレーの粉がはっきり付いた

外壁を手のひらでなでると、指にグレーの粉がはっきり付きました。これがチョーキング現象です。写真の指をご覧ください。壁と同じ色の粉が、指紋の溝まで入り込んでいます。

窯業系サイディングは、セメントと繊維質の原料を混ぜて成型した外壁材です。素地そのものは水を吸う建材で、それを守るために工場であらかじめ塗装された状態で出荷されます。つまり新築時から、サイディングは工場塗膜という「傘」をさしている状態です。

その傘が紫外線と雨で少しずつ分解され、樹脂が壊れて顔料だけが表面に浮いてくる。これがチョーキングの正体です。粉が出るということは、その塗膜がもう防水の役目を果たしきれなくなっているというサインです。

ご自宅で確認する方法は簡単です。

  1. よく晴れて、外壁が乾いている日を選びます(雨の直後は粉が流れて出ません)
  2. 手が届く範囲の外壁を、手のひらで30cmほど横になでます
  3. 手のひらを見て、壁と同じ色の粉が付いているかを確認します
  4. 南面・西面など日当たりの良い面と、北面の両方で試します

手のひらが白っぽく汚れる程度なら初期、指紋がはっきり残るほど付くなら進行しています。南面だけ粉が出て北面は出ない、というのはよくあるパターンで、これは劣化が紫外線によって進んでいる証拠です。逆に北面だけ黒ずんでいる場合は、湿気と苔が原因なので対処が変わります。

チョーキングが出ていること自体は、緊急事態ではありません。むしろ「そろそろ塗り替えの時期です」と外壁が教えてくれている、ちょうど良いタイミングだと考えてください。問題は、これを放置して次の段階に進んでしまったときです。

② サイディングの浮き・反り|これは塗装では直りません

湿気を吸って一部が浮き・変形した窯業系サイディングの状態
湿気を吸って一部が浮き、板の端が起きてきていた

もう一つ見つかったのが、外壁の一部が浮いている箇所でした。板の端がわずかに起きてきています。

これは、工場塗膜の防水性が切れた状態が長く続き、サイディングの素地が湿気を吸ってしまった結果です。木の板を水に濡らすと反るのと同じで、吸った側と吸っていない側で寸法が変わり、板そのものが変形します。

ここが大事なところなのですが、変形したサイディングは、塗装では元に戻りません。塗装は表面を保護し直す工事であって、板の形を戻す工事ではないからです。反りが大きければ張り替えや部分交換が必要になり、費用は塗装とは別の桁になります。

F様のお宅は、幸いまだ一部にとどまっていました。チョーキングが出た段階で塗り替えることの本当の意味は、この「戻せない劣化」に進む前に手を打つことにあります。見た目をきれいにするのは、その結果としてついてくるものです。

サイディングの反りや張り替えの判断については 東大阪市のサイディング外壁塗装|シーリング・反り・張り替えの判断 で詳しくまとめています。

③ 5年前に補修したシーリングが、もう傷んでいた

外壁目地のシーリング材が劣化して隙間が空いている様子
目地のシーリング材が痩せ、隙間が空いていた
日当たりの良い面のシーリング材の劣化状況
日当たりの良い面ほど劣化が早く進んでいた

5年前に補修したシーリング材が、すでに劣化していました。

「5年でもう?」と思われるかもしれません。ただ、日当たりの良い面のシーリングは、どうしても外壁の塗膜より先に寿命が来ます。ゴム状の材料が紫外線を浴び続けて硬くなり、痩せて、外壁の動きについていけなくなって切れる。これはどのメーカーの材料でも起こることです。

今回は塗装工事とセットなので、隙間が空いたまま上から塗るという選択肢はありません。シーリングが切れている状態で塗装すると、その隙間から入った水が塗膜の裏側に回り、数年で膨れや剥がれとして表面に出てきます。先にシーリングを打ち替えてから塗装する。この順番は変えられません。

ハウスメーカー住宅の外壁塗装で知っておきたいこと

ここからは、F様に実際にお話しした内容です。ハウスメーカーで建てた家の塗り替えを考えている方に、判断材料として知っておいていただきたいことをまとめます。

メーカー経由と地元業者、何が違う?

ハウスメーカー経由と地元業者の流通構造の違い
同じ工事でも、間に入る会社の数で金額が変わります

まず前提として、どちらが良い・悪いという話ではありません。仕組みが違うので、価格の構成と工事の進み方が変わる、というだけの話です。

住宅メーカーやその系列のリフォーム窓口が塗装工事を受注した場合、実際に足場を組んで塗るのは、多くの場合その協力会社である塗装店です。これは業界として一般的な形で、それ自体に問題があるわけではありません。ただし、受注する会社と施工する会社が別である以上、間に管理費や事務手数料といった費用が入ります。同じ職人が同じ塗料で塗っても、最終的な金額が変わりうるのはこのためです。

一方で、メーカー経由には確かな利点もあります。その住宅の図面・外壁材の型番・付帯部の仕様が社内に記録として残っていることです。特殊な形状の部材が使われている場合や、同じ意匠のサイディングを部分的に補充したい場合には、この情報は強い武器になります。

私たち地元の塗装店の側は、その情報を持っていません。ですから現地で実際に触って、見て、必要なら剥がして確認することで補います。F様のお宅でも、外壁材の種類・目地の本数・付帯部の材質を一つずつ確認したうえで見積もりをお出ししました。

比較の観点 メーカー系リフォーム窓口 地元の塗装店(自社施工)
施工する人 協力会社の職人であることが多い 自社の職人が直接施工
金額に含まれるもの 施工費+管理費・事務費 施工費が中心
建物情報 図面・仕様が社内に残っている 現地調査で一つずつ確認する
塗料の選択 指定品・推奨品の中から選ぶことが多い 建物の状態と予算に合わせて選べる
窓口 担当者を通して現場に伝わる 現場の職人に直接話せる

F様の場合は、「現場にいる人と直接話せること」を理由に選んでいただきました。色の最終決定を足場に上がった状態で確認したいというご希望があり、それは直接施工でないと難しい進め方だったからです。

塗装を他社に頼むと、住宅の保証はどうなる?

住宅本体の保証と塗装工事の保証の違い
2つの保証は別物です

これも必ず聞かれることなので、はっきり書いておきます。

住宅そのものの保証(構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分など)と、外壁塗装工事の保証は、別のものです。塗装工事を他社で行ったことだけを理由に、住宅本体の保証がすべて消えるという性質のものではありません。

ただし、お手元の保証書の条項は、着工前にご自身で一度確認しておくことをおすすめします。住宅会社によっては、有償の延長保証について「指定業者による定期メンテナンスの実施」を継続条件にしている場合があるためです。これは会社ごと・契約ごとに違うので、私たちが一般論で断言できることではありません。

確認していただきたいのは、次の3点です。

  1. 保証の対象範囲は何か(構造/防水/仕上げのどこまでか)
  2. 保証の継続に条件があるか(有償点検や指定業者の施工が条件になっていないか)
  3. その条件は、外壁塗装にも及ぶのか

私たちがお出しする10年保証は、あくまで私たちが行った塗装工事に対する保証です。住宅本体の保証を肩代わりするものではありません。この線引きを曖昧にしたまま契約しないことが、後々のトラブルを防ぐ一番の方法だと考えています。

なお、みのりペイントはリフォーム瑕疵保険(JIO)の登録事業者です。万一の際に、私たちの会社の状況にかかわらず補修が行われる仕組みを用意しています。

ハウスメーカーの家ならではの、現場での気の使いどころ

技術的な話をすると、ハウスメーカーで建てられた住宅は、意匠性の高いサイディングが使われていることが多いという特徴があります。F様のお宅も、石積み調の深い凹凸がある柄でした。

凹凸が深いということは、ローラーで塗ったときに凹部に塗料が入りきらないリスクがあるということです。平らな壁と同じ感覚で塗ると、凹んだ部分だけ薄くなり、そこから先に劣化が始まります。今回は、ローラーの毛足と塗料の希釈率を凹凸に合わせて調整し、凹部を追いかけるように塗りました。この一手間が、10年後に差として出ます。

また、幕板・シャッターボックス・水切りといった付帯部も、メーカー住宅は既製品の組み合わせで作られていることが多く、材質が部位ごとに違います。金属・樹脂・窯業系が混在するので、下地処理と下塗り材を部位ごとに変える必要があります。ここを一律に処理すると、数年で特定の部位だけ剥がれます。

外壁塗装の工程を順番に|15日間で何をしたか

ここからは実際の工程です。着工から完了まで、順を追ってご覧ください。

1. 足場設置と養生|工事の品質は足元で決まる

まず建物の全周に足場を組み、飛散防止のメッシュシートを張ります。足場は安全のためだけの設備ではありません。足元が不安定だと、ローラーを押し当てる圧が一定にならず、塗膜の厚みにムラが出ます。きちんと組まれた足場は、それ自体が仕上がりの一部です。

あわせて、窓・玄関ドア・アルミサッシ・カーポートなど、塗料が付いてはいけない場所をすべてビニールとテープで覆います。

2. シーリング打ち替え|既存を撤去して新しく入れ直す

塗装より先に、目地のシーリングを打ち替えます。今回は増し打ち(上から重ねる)ではなく、既存を撤去してから入れ直す「打ち替え」で行いました。

カッターとペンチで既存シーリング材を撤去した後の目地
カッターで両サイドに切り込みを入れ、ペンチで引き抜いた後の目地

カッターで目地の両サイドに切り込みを入れ、ペンチで引っ張って既存のシーリング材を撤去します。撤去してみると、5年前に補修した部分の奥に、新築時のシーリングが硬化不良を起こしたまま残っていました。表面からは分からない部分です。撤去したからこそ見えた状態でした。

マスキングテープを貼りシーリング用プライマーを塗布する工程
マスキングテープを貼り、プライマーを塗布する

目地の両サイドにマスキングテープを貼り、プライマーを塗布します。プライマーは、下地と新しいシーリング材を密着させるための接着剤の役割です。この工程を省くと、シーリングは数年で目地から剥離します。強い匂いのする材料ですが、必要な工程です。

専用ガンで変性シリコン系シーリング材を充填する打ち替え作業
専用のガンで変性シリコン系シーリング材を充填する

専用のガンで、新しいシーリング材を充填します。材料は、上から塗装できる変性シリコン系を使用しました。塗装工事とセットの場合、この選定を間違えると上塗り塗料が密着しません。

ヘラで押さえマスキングテープを剥がしたシーリング打ち替え完了の目地
ヘラで押さえ、マスキングテープを剥がして完成

ヘラで表面を押さえ、マスキングテープを剥がして完成です。ヘラで押さえるときに中へ空気を巻き込むと、そこが将来の切れ目になります。慎重に、一定の力で押さえていきます。サッシまわり、幕板の上部といった水の入りやすい箇所も、同じようにすべて処理しました。

シーリングの打ち替えと増し打ちの違い、費用の考え方は 東大阪市のサイディング外壁塗装|シーリング・反り・張り替えの判断 でも解説しています。

3. 高圧洗浄|18年分の汚れを落としきる

高圧洗浄用のエンジンコンプレッサーを起動して準備する様子
エンジン式のコンプレッサーを起動して洗浄の準備

高圧洗浄機はガソリンエンジンで動くため、作業中はそれなりのエンジン音がします。近隣へのご挨拶で、洗浄日は必ずお伝えするようにしています。

窯業系サイディング外壁の高圧洗浄作業
窯業系サイディング外壁の高圧洗浄

外壁全面に高い水圧をかけ、18年分の汚れ・カビ・浮いた旧塗膜を落とします。塗装工事で最も地味で、最も省いてはいけない工程がこれです。下地に汚れやチョーキングの粉が残ったまま塗ると、塗料はその粉の上に乗ることになります。どれだけ高価な塗料を使っても、数年で剥がれます。

ガレージ土間の洗浄前、黒い汚れが付着した状態
ガレージ土間の洗浄前|黒い汚れが広がっていた
ガレージ土間の高圧洗浄後、黒い汚れが落ちた状態
ガレージ土間の洗浄後|汚れが落ちて明るくなった

足場と洗浄機がある期間だけの役得として、ガレージの土間もあわせて洗浄しました。黒く沈んでいた汚れが落ちて、コンクリート本来の色に戻っています。これは追加費用をいただいていません。洗浄機がそこにある以上、やらない理由がないからです。

4. 下塗り(シーラー)|色は付かないが、ここが接着の要

外壁塗装は、下塗り(シーラー)→ 中塗り → 上塗りの3回塗りが基本です。今回の下塗りには、日本ペイントの水性シリコン浸透シーラーを使用しました。

ローラーで水性シリコン浸透シーラーを外壁に塗布する下塗り工程
ローラーでシーラーを塗布する下塗り工程

シーラーは、素地と上塗り塗料をしっかり密着させる接着剤の役割を果たします。水のようにさらさらした塗料なので、垂れないように気をつけながら塗り進めます。

シーラー自体は無色透明なので、塗っても壁の色は変わりません。ただし、劣化した外壁がシーラーを吸い込むと、艶が出てきます。この艶の出方を見れば、その面がどれだけ水を吸う状態だったかが分かります。吸い込みの激しい面は、そこだけ二度塗ることもあります。お施主様から「塗ったのに色が変わっていない」と心配されやすい工程ですが、ここは色を付ける工程ではありません。

5. 中塗り・上塗り|KFシェアルドF(フッ素)で仕上げる

上塗り材に使用したKFケミカルのフッ素塗料KFシェアルドFの缶
上塗り材に使用したKFケミカルのフッ素塗料 KFシェアルドF

主剤には、KFケミカルのKFシェアルドFを使用しました。1液水性のフッ素塗料です。作業性が良く、フッ素樹脂系ならではの高い耐候性が期待できます。10年保証をお出しできるのは、この塗料の性能があってのことです。

フッ素塗料の中塗り、白っぽく色が乗り始めたサイディング外壁
フッ素塗料の中塗り|色が乗り始めて雰囲気が変わる

中塗りから、初めて色が付きます。写真で白っぽくなっている部分が中塗りを終えた箇所です。ここでグレーからベージュへの変化が一気に見えてきて、お施主様が一番驚かれる瞬間でもあります。

ローラーによるフッ素塗料の上塗り仕上げ
ローラーによる上塗り仕上げ

中塗りと上塗りは、同じ材料・同じ色で2回塗り重ねます。「同じものを2回塗る意味があるのか」とよく聞かれますが、意味があります。1回では必ず塗り残しや薄い部分が出るからです。2回重ねることで、はじめてメーカーが想定する塗膜の厚みに達します。塗料の性能は、規定の厚みが確保されて初めて発揮されます。

石積み調の凹凸に塗料が届いているかを、光の角度を変えながら面ごとに確認して進めました。

6. 付帯部塗装|雨樋・幕板・水切り、そしてポストまで

雨樋・幕板・水切りなど付帯部を小さいローラーで塗装する作業
付帯部は小さいローラーに持ち替えて塗装する

外壁が仕上がったら、付帯部に移ります。雨樋・幕板・シャッターボックス・水切りなど、外壁以外の部分です。

外壁だけがきれいになっても、付帯部が色褪せたままだと家全体は新しく見えません。むしろ壁が明るくなった分、古びた部分が目立ちます。今回はベージュ+薄茶のツートンに合わせて、付帯部の色を決めました。

付帯部塗装は、外壁より小さいローラーと刷毛を使い分けます。面積は小さいのに、外壁より時間がかかる工程です。部位ごとに材質が違うため、ケレン(下地の錆や旧塗膜を落とす作業)から下塗り材まで変えて対応します。

玄関前のポストも塗装して仕上げた様子
玄関前のポストも塗り直して仕上げた

玄関前のポストも塗り直しました。見積書に載るような項目ではありませんが、毎日必ず手を触れる場所です。ここがくたびれたままだと、家に帰るたびに気になります。

最後に全体を見て回り、塗り残しやタッチアップが必要な箇所を拾って、塗装工事は完了です。

東大阪市善根寺町で外壁が傷みやすい理由|生駒山の麓という立地

山際の住宅で北面や東面は苔と黒ずみ、南面や西面は色あせとチョーキングが出やすいことを示した図解
山際の住宅は、湿気と紫外線の両方を見て判断します

善根寺町は、東大阪市の東端、生駒山地の西麓にあたるエリアです。この立地は、外壁の傷み方に確実に影響しています。

山際の住宅地は、平野部に比べて朝晩の気温差が大きく、地形的に湿った空気が溜まりやすいという特徴があります。夜のうちに壁面が結露し、朝日が当たるまで乾かない時間が長い。この「濡れている時間の長さ」が、外壁材にとっては負荷になります。

実際の現場で出やすいのは次のような症状です。

  • 北面・東面の緑色の苔と黒ずみ|日が当たらず乾きにくい面に集中して出ます
  • 塀や基礎まわりの苔|地面からの湿気が上がる部分に出ます
  • サイディングの吸水と反り|濡れている時間が長いほど進みやすくなります
  • 南面・西面のチョーキング|こちらは湿気ではなく紫外線が原因です

つまり山際のお宅では、南西面は紫外線で、北東面は湿気で、原因の違う劣化が同時に進みます。だから現地調査では必ず建物の四面を見ます。「南だけ見て決める」ということはしません。

F様のお宅も、日当たりの良い面はチョーキングとシーリングの劣化が進み、日陰側は汚れの質が違っていました。高圧洗浄の水圧と時間を面によって変えたのは、このためです。

東大阪市全体の地域特性や費用相場については 東大阪市の外壁塗装 完全ガイド にまとめています。

完工の日|グレーからベージュ+薄茶のツートンへ

足場が外れた朝のことです。

18年間、この家はずっと濃いグレーでした。門を入って正面から見上げると、明るいベージュの壁面と、1階まわりの薄茶が、はっきり二段に分かれて見えます。

「同じ家とは思えない」

色を大きく変えるのは、勇気のいる決断です。F様も最後まで迷っておられました。「今と同じグレーなら失敗しない」というのは、確かにその通りだからです。

それでもベージュを選ばれたのは、現地調査のときに一度お話ししたことが理由だったそうです。濃い色は、汚れが目立ちにくい代わりに、日射を吸収して壁面の温度が上がりやすい。明るい色はその逆で、色褪せは見えにくく、熱の負担は小さくなります。10年先まで付き合う色として、どちらを選ぶか。

ツートンにしたのは、明るいベージュ一色にすると建物全体が軽く見えてしまうためでした。下半分に薄茶を入れることで、視覚的に重心が下がり、家がどっしりと落ち着いて見えます。色の境目は、幕板のラインで自然に切れるように決めました。ここを設計せずに高さだけで区切ると、切り替え線が宙に浮いて不自然になります。

15日間の工事でした。5年前に屋根を塗り、今回外壁を塗って、このお宅の外側は一通り整いました。

よくあるご質問

Q1. ハウスメーカーで建てた家の外壁塗装は、メーカーに頼まないといけませんか?

いいえ、地元の塗装店に依頼できます。新築時の構造や設備に関する住宅メーカーの保証と、外壁塗装という工事の保証は別のものです。塗装工事を他社で行ったことだけを理由に住宅本体の保証がなくなるわけではありませんが、保証書に「指定業者以外の工事は対象外」といった条項がないかだけは、着工前にご自身で確認しておくと安心です。不明な点があれば、私たちからも確認の仕方をご案内します。

Q2. メーカー経由と地元の塗装店では、何が違うのですか?

大きく違うのは施工体制と、価格に含まれる要素です。住宅メーカーやその系列のリフォーム窓口が受注した場合、実際の塗装は協力会社(塗装店)が行うのが一般的で、その分の管理費や紹介にかかる費用が金額に含まれます。みのりペイントは自社の職人が直接施工するため、その中間の費用が発生しません。一方でメーカー経由には、住宅の図面や仕様の情報が社内に揃っているという利点があります。どちらが正しいということではなく、何にお金を払っているのかを納得して選ぶことが大切です。

Q3. 築18年で外壁塗装は早すぎませんか?遅すぎませんか?

窯業系サイディングの場合、築15〜20年での初回塗り替えはごく標準的なタイミングです。このお宅も、手で触るとグレーの粉が付くチョーキングが出ており、工場で塗られた最初の塗膜の防水性が切れかけている状態でした。判断の基準は年数そのものではなく、チョーキング・シーリングの割れ・サイディングの反りといった実際のサインです。特にサイディングの反りは塗装では戻せないため、そこまで進む前の塗り替えをおすすめしています。

Q4. グレーからベージュのように、まったく違う色に変えても大丈夫ですか?

ツートン外壁の切り替え位置の考え方
切り替え線は「幕板」で切ると収まります

問題ありません。3回塗りのうち中塗り・上塗りの2回で色を作るため、元の色が透けることはほとんどありません。ただし濃い色から薄い色に変える場合は、隠ぺい性(下の色を隠す力)に注意が必要です。このお宅も濃いグレーから明るいベージュへの変更でしたので、中塗りの段階で色ムラが出ていないかを面ごとに確認しながら進めました。色の決め方については、実物大に近い大きさの見本板でご覧いただくのが最も失敗が少ない方法です。

Q5. フッ素塗料は本当に長持ちしますか?シリコンとどちらを選ぶべきですか?

一般的にフッ素塗料はシリコン塗料より高い耐候性が期待でき、その分だけ価格も上がります。判断の目安は「この家にあと何年住むか」と「次に足場を組むのはいつか」です。塗装費用の中で足場は決して小さくない割合を占めるため、塗り替えの回数を減らせることは金額面でも意味があります。このお宅は今後も長く住まれる前提で、10年保証がつくKFシェアルドFを選ばれました。逆に10年以内に売却や建て替えの可能性がある場合は、シリコンで十分なこともあります。

ハウスメーカーの家の塗り替えを考えている方へ

ハウスメーカー住宅の塗り替え前に、保証書、前回工事の記録、外壁状態、見積内容を確認する図解
どこに頼むかより先に、保証と状態と見積内容を確認します

この記事を読んでくださっている方の中には、F様が最初に立っていた場所と同じところにいる方がいるかもしれません。「そろそろ外壁も。でも、メーカーで建てた家をよそに頼んでいいものだろうか」——その位置です。

結論から言えば、頼めます。大切なのは、どこに頼むかを決める前に、お手元の保証書の条件を一度確認しておくこと。それだけです。そのうえで、金額に何が含まれているのかを比べて選んでいただければ、後悔することはないと思います。

そして、判断のもう一つの材料は今の外壁の状態です。手のひらで壁をなでてみてください。粉が付くなら、塗り替えを考え始める時期です。板が反っているなら、少し急いだほうがいいかもしれません。

みのりペイントは大阪市平野区加美南に事務所を構え、東大阪市を含む大阪東南部で施工しています。外壁診断士・雨漏り検診アドバイザーが在籍し、完全自社施工です。まだ塗り替えが早ければ「まだ大丈夫です」と正直にお伝えして帰ります。

「屋根はもう塗ったんです。あとは外壁だけ」——そのままになっているお宅があれば、まずは写真を1枚送るところから始めてみてください。

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